日本共産党

メニューとじる

すべての記事が読める

赤旗電子版購読お申し込み

2026年4月9日

きょうの潮流

 人類史上、最も遠くへ。4人の飛行士を乗せた宇宙船「オリオン」の快挙が話題になっています。米国が主導する有人の月探査「アルテミス計画」の一環です▼およそ半世紀前のアポロ計画以来、再び月をめざしたこの計画は第1次トランプ政権時にスタート。アルテミスとはギリシャ神話に出てくる月の女神で太陽神アポロンと双子の関係です▼月面基地の整備や水などの資源の確保が主な目的といいますが、背景には大国による激しい開発競争も。月には太陽光が当たらない永久影と呼ばれる領域に水があるとされ、そこに先んじて拠点をつくれば有利になると。米中ロの宇宙開発は民間を巻き込み拍車がかかっていますが、何のために、宇宙資源は誰のものかという根本的な問題を投げかけています▼国際共同とされるアルテミス計画にしても米国と安全保障の関係にある国ばかりで、踏み絵のような役割を。日本も安倍元首相がトランプ大統領との間で「強い絆で結ばれた同盟国」として参画を決めた経緯があります▼これまで日本の宇宙政策は軍事と結びついてきませんでしたが、米国の戦略に協力するかたちで自衛隊に宇宙部隊を新編。早い者勝ちの開発競争を推し進める宇宙資源法も成立させました▼夢やロマンだけでは語れない大国の宇宙への思惑。「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍だ」。人類が初めて月に足跡を刻んだ時に残したアームストロング船長の言葉は今も息づいているはずです。