【ベルリン=吉本博美】スペイン政府は30日、国際法違反のイラン攻撃にかかわる米軍に対し、自国内の領空通過を禁止すると発表しました。スペイン国内にある米国との共同軍事基地の使用禁止に加え、踏み込んだ措置を講じました。
ロブレス国防相は記者会見で、イランでの戦争は「根本的に法を逸脱し、正義のかけらもない」と指摘。「スペイン国内の軍事基地も、領空の使用も認めない」と断言しました。
クエルポ経済相は、スペインラジオ局カデナ・セルのインタビューで、米側との関係悪化につながる可能性を問われたのに対し、「この戦争は国際法違反のもと一方的に始まったもの。これにスペイン政府は参加も貢献もしないとすでに決定している」と強調しました。
米国のルビオ国務長官は同日、中東衛星テレビ局アルジャジーラのインタビューで、スペイン政府の対応を強く批判しました。北大西洋条約機構(NATO)の複数の加盟国も、イラン戦争における米国の要請に非協力的なことから、NATOは米国の利益にならないとして「全てを再検討しなければならない」と主張しました。
スペインのほか、欧州では中立国スイスがイラン戦争にかかわる米軍の戦闘機・偵察機の領空通過を禁止しています。3月14日の公式声明では、米軍の偵察機2機の通過を拒否したと報告しました。
声明は、スイスの軍事的中立の原則により武力紛争にかかわる航空機の通過は認めないと強調。非戦闘機であっても目的不明の場合や、過剰な飛行は認めないと宣言しました。一方で人道支援や負傷者を運ぶ輸送機の通過は許可すると述べました。

