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2026年3月26日

不破哲三さん葬儀

「社会は変わる」励まされ

 日本共産党中央委員会前議長の不破哲三さんの葬儀・告別が25日、新宿文化センター(東京都新宿区)で行われました。「優しい人」「庶民に寄り添ってくれた人」―参列者からはそんな声が聞こえてきました。不破さんの遺影の周りには党旗とたくさんの白い花が飾られ、900人超が献花に訪れました。


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(写真)不破哲三前議長の葬儀で献花する参列者=25日、東京都新宿区

 車椅子で来た河野郁夫さん(72)=杉並区=は「『世界や社会は変わるんだよ』と、理論で励ましてくれたのが不破さん。最後にお会いしたくて」と、遺影を見つめました。

 「さみしい」と、しのぶのは友人と訪れた江川祐子さん(84)=新宿区=です。「不破さんは庶民と同じ目線で話をしてくれた。不破さんや共産党がつないできた平和の思いを引き継いでいきたい」

 吉田一夫さん(84)=練馬区=は、不破さんが初当選した1969年の総選挙で、墨田区の民青地区委員長として活動しました。不破さんが演説をしに、げた履きで集会所に現れたのが印象的だったと言います。「中卒や高卒の労働者が多かった地域。非常に難しい話をしていて、これでは分からないと伝えたら、次の演説から変わりました」

 中央委員会で3年ほど不破さんの警護を担当していた庄本健次さん(68)は「多くの人から見えているのは氷山で例えると浮かんでいる部分。その下には膨大な知識があった」と話します。不破さんに「情勢が分からなければ務まらない」と言われ、兵庫県西宮市議となった今でも「不破さんならどう考えるだろうか。階級闘争のなかでどうたたかうか」と考えて活動していると述べました。

 調布市在住の矢野純子さん(79)は「東京ではじめて不破さんの演説を聴いて以来、知りたい、学びたいという気持ちがわきました。今は資本論の学習を党支部で取り組んでいます。若い人とどうつながるか。いろいろ試して世代的継承を頑張ります」と話しました。

 政治経済評論家で元官僚の古賀茂明さんは「理論派と言われる不破さんは共産党そのもの。科学的な共産党の象徴です」といいます。旧通産省の課長補佐時代、労働時間を短縮するべきだとするリポートを作成。不破さんはそのリポートのコピーを予算委員会の質疑で全大臣に配り、法改正を迫ったといいます。

 文化座の佐々木愛さんは「芝居を見に来てくれてうれしかった。人柄が良く、すてきな方でした。不破さんと小説家の水上勉先生との対談集なども読み、文芸・文化に対する造詣を持っている方だと思う」と話しました。

 弁護士の角田由紀子さんは、東京大学時代の「婦人問題研究会」でエンゲルスの「家族・私有財産・国家の起源」を不破さんの解説書を使って勉強した思い出を語りました。

「民主主義の基盤つくった人」
読売新聞東京本社社長

 参列者のなかに読売新聞東京本社代表取締役社長、村岡彰敏さんの姿がありました。

 村岡さんは連載「時代の証言者」で記者として不破さんを取材しました。

 不破さんに初めて会ったのは91年。野党クラブの懇談で、若い記者の質問に的確に答えることに驚き、国会の予算委員会でも調べ尽くして質問している姿勢が印象的だったと話します。2010年の「時代の証言者」での計30時間以上に及ぶ取材では、圧倒的な記憶力に驚いたと語りました。

 村岡さんは、不破さんが「大きな方向性を間違えなければ必ず道は開ける」との確信を持ち、明るく笑顔が印象的な政治家だったと言います。常に積極的に開かれた方向へ目が向き、かつ目の前の矛盾の解決に全力を尽くすのが、不破さんの根っこにあったとも。

 「大げさに言えば、宮本顕治を戦後政治史の第一世代とすると、不破さんは第二世代でその先頭を走り続けて日本の民主主義の基盤をつくった人だった」と振り返りました。