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2026年3月25日

主張

自衛艦の中東派遣
憲法9条生かす政治が必要だ

 「日本の法律の範囲内でできることとできないことがあるので、きっちりと説明した」―。こう繰り返すばかりで、ホルムズ海峡への自衛艦の派遣を求めるトランプ米大統領にどういう説明をしたのか、高市早苗首相は明らかにしません。

 日米首脳会談に同席した茂木敏充外相は高市氏が「憲法9条があり、その下でさまざまな事態認定がある。そうしたことを含めて、日本には制約がある」という説明をしたと明らかにしました。

 しかし、トランプ氏は会談直後、FOXニュースにたいし「日本には憲法上の制約があるが、必要とあれば支援してくれるだろう」と語っています。ウォルツ米国連大使は22日、「日本の総理が海上自衛隊の支援を約束したばかりだ」とのべました。

 木原稔官房長官はウォルツ発言を「何か具体的な約束をした事実はない」と否定しました。

 高市氏はどういう説明をしたのか、何を約束したのか、国民に明らかにすべきです。

■戦死者がいない国

 本来、憲法9条を持つ日本が戦火のなかへ自衛隊を派兵するなど、検討するまでもなく、ありえないことです。

 それがさまざまな議論をよんでいるのは、政府が憲法9条の立場に立ち、キッパリと拒否しないからです。さらに高市政権は9条にもとづく外交努力をいっさいせず、明白な国際法違反のアメリカのイラン先制攻撃を一言も批判せず事実上、支持しています。

 憲法9条にもとづく政治がいまこそ求められます。

 憲法は、「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し」て制定され、9条で戦争を放棄し、徹底した平和主義をかかげました。

 占領軍の指示で自衛隊(警察予備隊)がつくられたものの、国民の努力とあいまって、海外派兵禁止、専守防衛、非核三原則、武器輸出禁止など平和国家としての体系をつくってきました。

 戦後、世界各地で戦争がおこなわれ、NATO(北大西洋条約機構)諸国でも、アジア諸国でも多くの国が戦死者を出したなかで、日本が1人の戦死者も出さす、1人も殺さなかったのは憲法9条があったからです。

 「憲法9条がなかったら、日本はおそらく朝鮮戦争で1万人、ベトナム戦争で1万人、アメリカの指揮のもとに戦って犠牲者を出した」(加藤紘一自民党元幹事長)というのも根拠のあることです。

 いま、9条にもとづく平和の施策を破壊し、憲法9条そのものを改悪しようとしているのが高市政権です。

■値打ち輝くときに

 高市氏は総選挙後、「少しでも早く憲法改正の賛否を問う国民投票が行われるよう環境をつくっていく」と表明、施政方針演説でも「発議が早期に実現されることを期待する」と公言しています。

 憲法9条の値打ちがいよいよ輝くときに、憲法改悪が現実の危険になっています。

 自衛隊の中東派兵を許さず、憲法9条にもとづく外交的努力を求める声を広げることと一体に9条を守る世論と運動を広げましょう。