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2026年3月25日

きょうの潮流

 今年も近所の中学校が卒業式をむかえていました。やわらかな春風にのって流れてきたのはアンジェラ・アキさんの「手紙~拝啓十五の君へ」。この季節に歌い継がれてきた曲です▼2008年の全国学校音楽コンクール・中学校の部の課題曲としてつくられ、卒業ソングを代表する一つになってきました。とくに未来の自分に宛て思春期の悩みをつづった歌詞は多くの共感を呼び、歌いながら涙を流す生徒も▼「15歳の“私”が主人公なのでその気持ちがすごく伝わってくる。歌っていても、その主人公と一緒に前を向ける」。アンジェラさんの足跡をたどったNHKの音楽番組で女子中学生が話していました。等身大の自分を表に出して歌えると▼被災地でも響いてきました。ほんとうは卒業式だった、あの日。地震と津波におそわれた東日本の各地で、この曲をみんなで口ずさみ、励まし合う姿がありました。「負けないで 泣かないで 消えてしまいそうな時は 自分の声を信じ歩けばいいの」▼別れの悲しみや旅立ちへの不安…。卒業の歌は時代とともに変化してきましたが、切なさを漂わせながらも新たな門出にエールを送る思いは継がれて。それは年を重ねても以前の自分に戻れる機会ともなり、世代をこえて歌われてきました▼争いや不安定な人生。混迷の時代にとびこんでいく若者たちにどんな言葉をかけるか。アンジェラさんは「生きているだけで価値がある」と声をかけたいと。苦しい中で今を生きている、すべてのあなたへ。