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2026年3月24日

排外主義 票田にするな

政治があおるヘイトとたたかう
埼玉・川口 共産党市議に聞く

 各地で「政治活動」を盾にした人種差別やヘイトスピーチ(差別扇動)が激化しています。埼玉県川口市では近年、在日クルド人を標的とした排外主義の扇動行為が多発。2月の市長選では一部の候補者がヘイトスピーチを行う事態となりました。日本共産党の金子幸弘、松本幸恵両川口市議に、排外主義や差別とたたかう現場の声を聞きました。(高塚風太)

今まで平穏に共存

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(写真)(左から)金子幸弘、松本幸恵両市議

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(写真)「いっしょに生きよう」と外国人差別に反対するマーチ「ごちゃまぜ川口」の参加者=1月11日、埼玉県川口市内

 かつては鋳物産業で栄え、現在は東京のベッドタウンとなっている川口市。1月時点で外国人は約5万人、市の総人口の約9%を占めています。「多くの外国人が工場労働者や飲食店を経営するなど街の経済を担っており、これまでは平穏に共存してきました」と松本市議。「駅前で『クルド人は犯罪者』などとヘイトスピーチをしていたのは川口市外から来た人たちがほとんど。外部からクルド人差別が持ち込まれた」と語ります。「『川口がクルド人に乗っ取られる』といいますが、川口に住む外国人のなかでもクルド人がごく少数である事実を見れば、ありえないことは明白です」と指摘します。

 金子市議は、排外主義の激化は2023年の入管法改定以降顕著になったと指摘。その大きな要因は「政治家が排外主義を票田にするため」だと分析します。「先の衆院選で川口を含む埼玉2区から出馬した自民と維新の現職議員2人は、『外国人問題』をことさらに取り上げ、どちらがより外国人に厳しく当たるかの競争をしていました。『外国人問題』は現実の地域の問題ではなく、政治の問題です」と訴えます。

 両市議は、近年の急激な外国人の増加で、近隣住民に不安や不満の声があることも事実だが、それは「日本人と外国人の軋轢(あつれき)」などではなく、東京に隣接する住宅地での開発などの横行が本質だと指摘。金子市議は「根源には、乱開発を進める日本のルールなき資本主義があるはずです」と語ります。

人権を守る政治を

 松本市議は、近隣に外国人住民が増えることへの不安は、言語や文化が違いコミュニケーションをとりにくいことが要因だと指摘。「相互理解のためにさらに予算や人員を配置していく必要がある」と訴えます。

 排外主義が激化しても、川口市当局は理性的に対応していると両市議。しかし、23年には自民や公明などが市議会で「一部外国人による犯罪の取り締まり強化を求める意見書」を、25年には「不法滞在者ゼロプランの着実な実行等を求める意見書」を採択しました。

 日本共産党川口市議団は排外主義の危険な動きにあらがい続け、24年には党埼玉県議団や蕨市議団とともに外国人居住者の命と人権を守る法整備を国に要望。奥ノ木信夫前市長(自民党)とも、難民申請で仮放免となった外国人の就労や教育などへの責任を国が果たすべきだとの認識で一致するなど、党派を超えた共同を広げています。

 両市議は「まずは政府が日本国憲法の精神を守り、誰もが人権を保障される政治を実現させることが重要です」と強調。「ヘイトスピーチ解消法の精神を積極的に広げ、差別解消、人権意識の向上に力を入れることこそ排外主義を阻む大きな力となるはずです」