茂木敏充外相は22日、フジテレビ「日曜報道 THE PRIME」に出演し、19日(日本時間20日)に行われた日米首脳会談の舞台裏を語りました。この中で、トランプ米大統領がイラン情勢との関連で、日本を含む同盟国に要求している中東・ホルムズ海峡への艦船派兵をめぐり、「憲法9条の制約」を伝えたことを明らかにしました。
高市早苗首相は会談後の記者会見で、自衛隊の中東派兵について、「日本の法律の範囲内で、できることとできないことがあるので、これについてきっちり説明した」と述べましたが、詳細なやりとりは明らかにしていませんでした。
番組で、高市首相が9条の制約を含めてトランプ氏に説明したのかを問われたのに対し、茂木氏は「そうだ」と認め、「憲法9条があり、その下でさまざまな事態認定がある。そうしたことも含めて、日本には制約がある」と述べました。
さらに、茂木氏は、トランプ氏が北大西洋条約機構(NATO)加盟国と日本を切り分けて要求を突きつけているとみられる点についても、「NATOはもっとできるはずなのにやっていない、日本はできることはあるが、できないこともある(と見られている)。結果的に(違いの)ベースにあるのは憲法9条だ」との見方を示しました。
一方、「停戦になれば、日本の機雷除去の技術は世界最高だから、考えることはある」と述べ、停戦後のホルムズ海峡への派兵の可能性に言及しました。
コメンテーターの橋下徹氏は「結果的に日本は9条に救われた」と指摘しました。
2015年に強行された安保法制は、集団的自衛権の行使を可能とした「存立危機事態」や、戦闘中の米軍などへの後方支援を可能にする「重要影響事態」などを設定。今回の米・イスラエルによるイラン攻撃でも、派兵の根拠とされる可能性が指摘されました。しかし、憲法9条を変えない限り、全面的に機能しないことが浮き彫りになりました。
自民党最右派の高市氏が政権につき、衆議院の8割以上を9条改憲派が占めても、9条の生命力と、権力を縛る憲法の規範力は健在であることが証明されました。そうであるからこそ、9条を巡るたたかいは、今後さらに激化します。

