(写真)志位和夫議長の訴えを聞く人たち=22日、千葉県船橋市
日本共産党の志位和夫議長は22日、千葉県船橋市内で開かれた党と後援会の決起集会で、先に開かれた第8回中央委員会総会について報告しました。「日本共産党の命運がかかった重要な総会」だったとして、「三つの大切な内容」について訴えました。
情勢をどうつかみ、どうたたかうか
第一は、「今の情勢をどうつかみ、どうたたかうかを明らかにした」ことです。志位氏は「いま世界も日本も歴史の大きな岐路に立っており、そのなかで日本共産党が果たすべき役割はかつてなく大きくなっています」と指摘しました。
世界では、ベネズエラ侵略、イラン先制攻撃など、トランプ米大統領の無法が止まりません。同時に、トランプ氏の思惑通りに事は進んでいません。
イラン攻撃は「体制転換」というもくろみがはずれ、戦争の目的も、戦争終結の方法も分からない泥沼に落ち込んでいます。NATO諸国との間に深刻な亀裂が入り、ドイツ、フランス、イタリア、スペインなどがホルムズ海峡への艦船派遣に参加しないことを表明し、日本国民が82%(『朝日』)、米国民が59%(CNN)反対するなど、各国国民レベルではイラン攻撃への批判が多数になるなど、トランプ氏は孤立を深めています。
「こうしたもとで高市早苗首相はホワイトハウスに行って、どういう行動をとったか」。こう問いかけた志位氏は、国会では「法的評価は控える」と繰り返したが、ホワイトハウスに入るやいなや、イランを一方的に非難しながら、「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけだ」と事実上の支持表明をしたと指摘し、「イランでは1300人を超える死者が出ており、小学校の爆撃で少女ら175人が亡くなった」「世界に『戦争と混乱』をもたらしている張本人を『平和と繁栄』と天まで持ち上げるのはもはや独立国の外交といえない。恥ずべき従属外交は許すわけにはいきません」と厳しく批判しました。
トランプ大統領が「日本が一歩踏み出すことを期待する」と求め、高市首相が「できることとできないことがある」と述べたことについて、「無法な戦争への協力に日本が『できること』など一つもありません」と断じ、「イラン攻撃をただちに中止せよ、自衛隊派兵を含めいかなる形でも無法な戦争への協力をするなと強く求めていきましょう」と呼び掛けました。
日本の情勢をどうつかむか―。8中総は「危険と希望が交錯する歴史的岐路」にあると強調しました。志位氏は、総選挙を通じ衆院での圧倒的多数を獲得した高市政権のもと、平和・暮らし・人権を脅かす戦後かつてない危険が生まれ、憲法9条改悪が現実の課題として浮上していると指摘。「国民の自由と人権を守るために国家権力を縛るのが憲法の役割です。そのイロハが分かっていない勢力が、改憲の暴走を始めている。ここが一番危ういところです。憲法とはそもそもどういうものか、9条がどうつくられどういう役割を果たしてきたのか、変えたらどうなるのかなどを、丁寧に明らかにしていく必要があります。そして今何より大切なことは、揺るがない憲法擁護の国民多数派をつくれば憲法改悪の発議はできなくなることです。それをつくっていきましょう」と力を込めました。
「同時に、大きな希望があります」と話を進めた志位氏は、総選挙結果を見て、多くの人が危機感をつのらせ、高市政権と真正面から対決する日本共産党に新たな期待を寄せ、新しい連帯の輪が広がっていることを強調。「しんぶん赤旗」購読の申し込みが急増していること、「憲法守れ」「イラン攻撃やめろ」のデモやスタンディングに参加する人が急増し、19日に行われた国会前の行動には1万1000人が参加したとして、「2015年の安保法制反対運動のような自発的な新しい市民運動が起こりつつあります」と語りました。
志位氏は「世界でも日本でも、歴史の本流の側にたっているのは日本共産党だという確信をもって頑張り抜こう」と強調しました。
総選挙の総括と、反転攻勢の方針
第二は、総選挙のたたかいから深い総括と教訓を引き出し、国政と地方政治での反転攻勢に転じる方針を決定したことです。
総選挙を受け、全国からの声を受け止め、大会後の一連の決定を検証し、総括の作業をおこなったとして、志位氏は、総括で自己検討を深めたのは、「選挙活動の日常化にかかわる中央委員会としてのイニシアチブの二つの弱点だった」と語り、(1)「要求対話・要求アンケート」の取り組みに中断があった(2)衆院比例ブロックごとに得票、得票率、議席の目標を明確にし、日常的な活動を進めるうえで立ち遅れがあった―ことを明らかにし、「この反省を次のたたかいにただちに生かしたい」と決意を語りました。
志位氏は、後退の根本には「党の自力の不足があった」と語り、「『集中期間』の取り組みで、この弱点を打開する取り組みが進められ、それは選挙戦でも大きな力を発揮したが、ようやく前進が開始された途上で総選挙をたたかうことになった」として、「何としても力をつけて、次は必ず勝利をつかみましょう」と訴えました。
志位氏は、8中総では、統一地方選と中間選挙、次の国政選挙にむけた構えと目標を明らかにしたと語り、国政でどう巻き返すのかについて報告。衆議院が中選挙区制だった時代は、中選挙区の取り組みがあらゆる選挙、あらゆる党活動の「軸」となったが、小選挙区・比例代表並立制になるもとで、比例は「見えづらく」、小選挙区は「難しい」となって、「国政選挙の影が薄くなってきたという問題があります」と語りました。
そのうえで、志位氏は、やはり「軸」とすべきは衆院比例代表選挙であり、ここをあらゆる選挙の「軸」にすえ、また、あらゆる党活動の「軸」にすえ、日常不断に日本共産党の支持を積み上げていく重要性を訴えました。
「ブロック別の比例代表選挙は、この得票率を獲得すれば絶対にこの議席が得られるという計算ができます。定数23の南関東ブロックの場合、8・3%を獲得すれば必ず2議席が得られます。船橋市ではそれを念頭に置き、比例目標を『3万票、10%』としています。統一地方選挙で『2万票』を獲得して、県議、5人の市議全員の当選を勝ち取り、続く国政選挙で『3万票、10%』を獲得し、国政選挙で前進に転じる。こういう展望をもって頑張り抜きましょう」と呼び掛けました。
党づくりで後退から前進に
第三は、29回党大会で誓い合った「党づくりで後退から前進への歴史的転換を果たそう」という目標を、来年1月の党大会まで必ずやり抜くことです。
「どうすれば後退から前進に転じることができるのか」―こう問いかけた志位氏は「すべての支部と党員が参加する『みんなの運動』に発展させる以外にありません」と強調。船橋市の場合、党大会までに、1支部平均・現勢で、党員1人、日刊紙読者2人、日曜版読者6人を増やせば、前進に転じることができます。みんなでやれば、必ず道は開けるのではないでしょうか」と語りかけました。
そして、「それをやるためには中央委員会と支部・グループが互いに学びあい、一緒に党づくりを前進させる答えをみつける『双方向・循環型』の取り組みを発展させることがどうしても必要です」と強調。8中総として、すべての支部・グループあてに「手紙」を送り、「返事」をお願いする活動に取り組んでいるとして、「今度こそ100%の支部が参加する取り組みに発展させたい」と語りました。
「手紙」の第2項では、高市政権によるかつてない「危険」とともに、日本共産党への新たな期待という「希望」が生まれている―党づくりの客観的条件は大いにある―こと、第3項では、全党が取り組んできた「二つの新しいチャレンジ」―「要求対話・アンケート」と「『赤本』『青本』学習運動」―が、党づくりを前進させる確かな足がかりをつくってきていることを、全国のリアルな経験を紹介しつつ語りました。
総選挙後、千葉県西部地区委員会にも「赤旗」購読申し込みが50人から寄せられていますが、そのほとんどはこれまで党とつながりのなかった人だと強調。「『要求対話・アンケート』、『ストリート対話』で広く語りかけていけば、これまで党とつながりのなかった党支持者、潜在的な党支持者と出会うことができます」と訴えました。「赤本」「青本」などの学習運動が、党内外に確信と共感を広げていることを語り、この運動の発展を呼び掛けました。
志位氏の発言を受けて、会場から自由に質問が出されました。どうやって国民運動を発展させるか、旧立憲民主党支持者との協力の道は、SNSをどう強めるかなどについて質問が出され、志位氏は、一つひとつに丁寧に答えました。取り組みを通じて、30代の女性が入党を申し込みました。

