(写真)質問する岩渕友議員=18日、参院予算委
日本共産党の岩渕友議員は18日の参院予算委員会で、発生から15年がたった東日本大震災と福島第1原発事故について取り上げました。今も続く事故による被害と苦しみ、廃炉の見通しすら立たない原発事故の実態を告発。安全性も保証できない「原発再稼働加速」は許されないと高市早苗首相に迫りました。
「原発事故は終わっていない」。岩渕氏は、今も数万人が避難し、避難指示が出た地域では子どもの数や米の収穫量、沿岸漁業の水揚げ量が事故前に戻っていない実態を指摘しました。
災害関連死も増え続けています。復興庁の天河宏文統括官は2025年12月末時点の関連死は岩手県472人、宮城県932人、福島県2350人だと答弁。福島県で関連死が多い理由について「避難の影響が大きい」と述べました。
岩渕氏は、高市首相の13年6月の発言に言及。当時自民党政調会長だった高市氏は「(原発事故により)死亡者が出ている状況ではない」と発言しました。
岩渕 全町避難した浪江町議会は撤回と謝罪を求める決議を全会一致であげた。今も許せないという人もいる。なぜだと思うか。
首相 震災関連死、原子力発電所で労働災害で亡くなった方、家族への配慮を欠いた発言だった。
岩渕 原発事故さえなかったら失うことのなかった命がある。言葉で言い表せない苦しみと被害を受け続けているからだ。
福島第1原発は緊急事態宣言が出されたままです。廃炉作業について、原子力規制委員会の山中伸介委員長は「スタートラインの直前にようやくたどり着いたという状態」と答弁。経済産業省の辻本圭助福島復興推進グループ長は、燃料が溶け落ちて固まったデブリ約880トンに対し、実際に取り出した量は約0・9グラムだと答えました。
岩渕氏は「取り出せたのはわずか10億分の1だ」と指摘。「廃炉の見通しも立たない事故を起こすのが原発だ」と強調しました。
こうしたなか高市首相は「原子力規制委員会により安全性が確認された原子炉の再稼働加速」を表明しています。岩渕氏は、規制委は再稼働の前提となる新規制基準の適合性を判断しているだけで、安全性を判断しているわけではないと指摘しました。
岩渕 誰も安全性を保証していない。再稼働などできないのではないか。
首相 原子力規制委員会の審査を経て規制基準に適合すると認めた場合のみ、再稼働を進める。
岩渕 新規制基準に適合したから安全だということにはならない。
規制委員長 規制基準への適合はリスクがゼロになることを保証するものではない。100%の安全を保証するものでもない。
岩渕 首相が言う「規制委により安全性が確認された原発再稼働」の前提は崩れている。再稼働の加速など許されない。
岩渕氏は、原発ゼロと省エネルギー、再生可能エネルギーの導入拡大こそ行うべきだと求めました。

