高市早苗首相が訪米し、19日にトランプ大統領と首脳会談を行う予定です。
トランプ氏は、米国とイスラエルによるイラン攻撃の結果、事実上の封鎖状態にあるホルムズ海峡の安全を確保するためとして、日本をはじめ各国に軍艦の派遣を繰り返し要求しています。
トランプ氏は、高市氏との会談で直接、自衛隊艦船の派遣を迫るとみられています。日本を、国連憲章・国際法違反の先制攻撃戦争の加担者にしようとするものであり、高市氏はきっぱり拒否すべきです。
■日本に負担を転嫁
トランプ氏は14日、SNSで「イランのホルムズ海峡封鎖の試みに影響を受ける国々は、米国と協力して軍艦を派遣し、海峡の自由で安全な航行を確保することになる」と主張。「中国、フランス、日本、韓国、英国」を名指しして軍艦派遣を求めました。
16日にも「(ホルムズ海峡を通過する原油に)日本は95%、中国は90%、欧州の多くの国々もかなり依存している」として軍艦派遣を要求。日本に4万5千人の米兵を駐留させているなどとして「われわれがこれらの国を守っていることを思い起こしてほしい」とも強調しました。
イランによるホルムズ海峡の実質的な封鎖が、エネルギー市場の混乱を招いているのは事実です。しかし、今回の事態は、米国とイスラエルによる無法な戦争によってもたらされたものです。原油を中東に依存している国々にその負担を転嫁しようというのは、全く筋違いです。
今回のイラン攻撃で、神奈川、山口、長崎、沖縄の各地の基地から米軍が出撃していることも明らかになっています。軍艦の派遣をはじめイラン攻撃への直接・間接の支援は、イランからすれば敵対行為です。イランが敵国と認定すれば、原油の入手はいっそう困難になります。日本が戦闘中に軍艦を派遣すれば、攻撃を受け、自衛隊発足以来初めての戦死者を出す危険もあります。
ホルムズ海峡の最大の安全確保策は、米国とイスラエルがイランへの攻撃を直ちにやめることです。
■支援要求の拒否を
2015年の安保法制の審議で当時の安倍晋三首相は「ある国が何ら武力攻撃を受けていないにもかかわらず、違法な武力の行使を行うことは、国際法上認められない行為を行っていることとなるもので、わが国がそのような国を支援することはない」「他国が先制攻撃をしている状況の中で、われわれがその国を支援することはない」と明言しています(同年5月27日、衆院安保法制特別委員会)。
高市氏はこの安倍首相の答弁について「政府の現在の考えと変わりはない」(今月9日、衆院予算委員会)と述べています。
高市氏は、今回のイラン攻撃の法的評価を避け続けています。しかし、首脳会談ではトランプ氏に国連憲章・国際法違反という評価を伝え、攻撃の即時中止を主張すべきです。どんな形であれ米軍支援の自衛隊派遣要求を拒否し、在日米軍基地の使用もやめるよう求めるべきです。

