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2026年3月13日

主張

米艦のイラン攻撃
日本から自由出撃許されない

 米国とイスラエルによるイランへの国連憲章・国際法違反の先制攻撃で、米海軍横須賀基地(神奈川県)を母港とするミサイル駆逐艦が、中東・アラビア海に展開し、長距離巡航ミサイル・トマホークを発射していました。

 2003年の米国によるイラクへの侵略戦争でも、横須賀基地所属のミサイル駆逐艦など2隻が70発以上のトマホークを発射しています。米国の地球規模での無法な先制攻撃・侵略戦争のために、日本の基地から米軍が自由に出撃している実態が浮き彫りになっています。

■密約で協議骨抜き

 今回、トマホークを発射したのは、横須賀基地に配備されているミサイル駆逐艦ミリアスです。米国防総省は、「壮絶な怒り」作戦と名付けたイラン攻撃で、ミリアスがトマホークを発射する画像(2日付)を公開しました。

 米国のシンクタンク・米海軍協会によると、アラビア海には2日時点で、米海軍の原子力空母エーブラハム・リンカーンと8隻のミサイル駆逐艦が展開していました。このうち横須賀を母港にしているのは、ミリアスとジョン・フィンという2隻のミサイル駆逐艦です。ミリアス同様、ジョン・フィンもトマホークを発射したことが濃厚です。

 ジョン・フィンには米海軍厚木基地(神奈川県)の海上攻撃ヘリ部隊が搭載されていることも分かっています。

 2月28日にイラン南部の女子小学校で少なくとも175人の児童らが死亡した攻撃は、米軍のトマホークによるものだと報じられています。横須賀基地所属の2隻がこの攻撃に関与していた可能性も否定できません。

 日米間には、米軍が日本防衛以外の目的で、日本国内の基地から「戦闘作戦行動」として出撃する場合、事前協議を行うという取り決めがあります。しかし、米軍が日本の基地から他の地域に「移動」することは事前協議の対象にならないという、日米密約が明らかになっています。

 米軍が日本の基地から「戦闘作戦行動」を行っても、「移動」という名目をつければ、事前協議どころか、日本政府に知らせることさえなく、自由に出撃できる仕組みになっています。

■欧州で拒否の国も

 今回のイラン攻撃で米国は、英国のフェアフォード空軍基地と、インド洋の英領チャゴス諸島にあるディエゴガルシア基地の使用を求めたとされます。しかし、スターマー英首相は攻撃が国際法に違反する可能性があるとし、米国の要請を拒否しました(イランによる反撃後に許可)。

 スペインのサンチェス首相はイラン攻撃を国際法違反と批判し、国内の米軍基地からの出撃を認めませんでした。そのため、米海軍ロタ基地と米空軍モロン基地から給油機などが国外に移転したと報じられています。

 英国やスペインと比べ、日本の異常さが際立ちます。

 米国の戦争のために自国の基地が使われれば、相手国の攻撃対象になる恐れがあるのは今回のイランの事態でも明らかです。主権国家として米軍の出撃をきっぱり拒絶できる政治への転換が必要です。