(写真)公述人に質問する辰巳孝太郎議員(左)=10日、衆院予算委
衆院予算委員会は10日、2026年度予算案についての中央公聴会を開きました。全国がん患者団体連合会の天野慎介理事長は、厚生労働省の資料によっても、高額療養費の月額上限引き上げによる保険料軽減は1人当たり年約1400円にすぎず、「(月額)ペットボトル1本分の保険料軽減効果と引き換えに、高額療養費が有するセーフティー機能を失ってもよいのか」と警告しました。
日本労働組合総連合会の神保政史事務局長は、高市政権が表明した裁量労働制の見直し=拡大は「長時間労働を助長しかねない」として、「対象業務の拡充や要件緩和を行うべきではない」と主張しました。
日本共産党の辰巳孝太郎議員は、厚労省は高額療養費の負担増による医療費削減のうち1070億円を受診抑制分として見込んでいると指摘し、「治療をあきらめる、低価格な医療を選ぶことなどにつながらないか」と質問。天野氏は、現行制度でもお金が足りずに効果が低い治療を選択するがん患者がいると述べ、見直しで負担増となれば「がん治療を一部ためらう、あるいは諦めることになる」と危惧を示しました。また、乳がん治療中の40代女性の「非正規雇用でカードのリボ払いでしのいでいる。医療費を払って貯蓄がまったくない」との声を紹介。月額上限引き上げでさらに厳しくなり、「破滅医療支出」(手取りから食費などの生活費を除いた金額のうち医療費が40%以上を占める事態)に陥る患者が増大すると警鐘を鳴らしました。

