米ニューヨークの国連本部で9日、前日の国際女性デーにあわせた記念行事が行われました。同日からの女性の地位委員会(CSW)年次総会が始まるのに合わせて開催。国連女性機関(UNウィメン)のバホウス事務局長らが演説し、ジェンダー平等への逆流が世界各地で生まれるなか「われわれは引き下がらない。さらに立ち向かおう」と訴えました。
バホウス氏は、今年のテーマとして「平等な正義」に焦点を当てたと述べ、「正義は、交渉不可能な権利の基盤」であるにもかかわらず、世界では多くの女性と少女にとって「選択的で、アクセスできず、否定されている」と指摘。女性たちが完全に法的な平等を享受している国は世界に一つもないと語り、各国にいっそうの努力を促しました。
ノーベル平和賞受賞者でパキスタン出身のマララ・ユスフザイ氏も演説。13年前、同じ総会議場の壇上から発言したことを振り返り、「当時、私は自分の声で変化が起こせると思ったが今、心が張り裂ける思いだ」と述べ、戦争の暴力や差別にさらされるイラン、パレスチナ自治区ガザ、アフガニスタンの少女たちに言及。米国とイスラエルの先制攻撃で始まった戦争で、イランの小学校で多くの少女が犠牲になった事件に触れ、「国際法のもとでは教室で子どもたちを殺害することは戦争犯罪だ」と批判しました。アフガンのタリバン政権による女性抑圧体制は「ジェンダーアパルトヘイト」だと述べ、国際法違反の犯罪にすべきだと強調しました。
UNウィメンの親善大使を務める米俳優のアン・ハサウェイ氏は、「沈黙を期待する社会で、行動することを選び、正義を否定させなかった女性たちの力と勇気」が、各国でジェンダー平等を推し進めてきたと指摘。同時に多くの女性にとって平等はいまだに遠いものであり、「まだまだ仕事があると嘆くこともあるが、達成されるまで歩みをとめない」と語りました。

