霊感商法や高額献金勧誘など数々の被害を生んできた統一協会(世界平和統一家庭連合)の解散命令が確定しました。東京高裁が4日決定しました。解散決定は、被害救済に向けての第一歩です。
高市早苗首相をはじめ統一協会と関係を持ってきた自民党との癒着関係も依然として闇のなかです。今後に残された課題は多く、世論の後押しが大事です。
■長期間、全国的に
東京地裁は、不法な献金勧誘等が約40年の長期間、全国的に行われ、「前例のない膨大な規模の被害を生じさせた」と認定しました。東京高裁は、統一協会が再発防止策をとったとする「コンプライアンス宣言」(2009年)後も、「子孫の不幸の原因は地獄で苦しむ先祖にある」などと脅し「高額の献金を完納するよう信者らに求めた」と指摘。「法令に違反して、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為をした」として「実効性のある手段は解散命令以外に見当たらない」と結論づけました。
高裁は献金目標の総額は22年度560億円と認定しましたが、氷山の一角です。全国霊感商法対策弁護士連絡会のまとめでは、1987~2023年の相談総数は3万5287件、被害総額約1339億円にのぼり、その何倍もの潜在的被害が確実にあります。
今後、清算人による清算手続きに入りますが、どれだけ被害救済できるか、協会側の財産隠しを許さない監視が不可欠です。清算手続き後の残余財産が、統一協会関連団体に継承されないよう適切な立法措置が必要です。
被害は、不法な献金勧誘の経済被害だけではありません。信仰を強要され人権侵害に苦しむ2世、3世の被害も深刻です。心理専門家による精神的支援や生活困窮を解決する支援が重要です。
■「広告塔」の役割
統一協会が日本で活動を始めたのは1958年です。創始者の文鮮明は「共産主義に勝つ」と称して政治団体「国際勝共連合」を68年設立し、政権党の自民党に接近・癒着を強めました。長年の癒着が統一協会の「霊感商法」など犯罪的活動に事実上お墨付きを与え、被害を放置・拡大させてきました。
高額献金を繰り返す信者の母をもつ2世が起こした安倍晋三元首相銃撃事件は、自民党との深いつながりを明るみに出しました。その実態を示すのが、統一協会の「TM特別報告」と題する政界工作報告です。
TMとは「トゥルーマザー(真のお母様)」の略で、文の妻・韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁を指します。報告を分析すると、自民党側は会員を選挙活動に使い、統一協会側は有力政治家を「広告塔」にしてきたことがわかります。「高市早苗」の名前が32回も登場し、自民党の大臣経験者が世界平和統一家庭連合への名称変更を文科省に認めるよう働きかけたことも記載されています。
自民党議員は統一協会との関係を洗いざらい明らかにすべきです。
日本共産党と「赤旗」はこれからも、被害救済を支援し自民党との癒着構造にメスを入れていきます。

