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2026年3月5日

主張

減税と大幅賃上げ
「富の集中」に切り込む政策を

 国民一人ひとりの暮らしを良くすることで日本経済を立て直す―。日本共産党の田村智子委員長は2日の衆院予算委員会で、大企業への投資を「成長戦略」の柱に据える高市早苗政権の経済政策を真正面から批判するとともに、労働者が生み出した利益が大企業や超富裕層に集中することを是正すれば、消費税減税や大幅賃上げが実現できると訴えました。

■超富裕層へ課税を

 所得が1億円を超えると、所得税と社会保険料を合わせた負担割合が低下していく「1億円の壁」。不公正な税制で優遇される超富裕層は3万2000人にのぼります。「なぜ大金持ちを優遇するのか」という声が起こるのも当然です。

 田村氏は「タックス・ザ・リッチ(富める者に課税を)」で財源をつくることで消費税を5%に下げることはできると主張しました。

 さらに、田村氏は大企業にため込まれた富を株主ばかりに回すのではく、働く人に還元すれば、物価高騰を上回る大幅な賃上げが可能だと追及しました。

 2015年度から24年度までの10年間で、大企業は2倍の純利益をあげながら、正社員の実質賃金はマイナス2%となっています。一方、株主配当は2・3倍、自分の会社の株を買って株価をつり上げて株主のもうけを増やす自社株買いは3・8倍へと急増しています。そのうえ、大企業は利益をあげながら、大規模な早期退職募集「黒字リストラ」まで行って、株価をつり上げようとしています。

 労働者がつくった富を株主ではなく、労働者に回さなければ、いつまでたっても賃上げが実現することはありません。ところが、高市首相は「各企業が利益をどのように配分するかは政府による評価にはなじまない」として、大幅な賃上げを実現しようとする姿勢がまったくありません。

 大企業が利益を過度に株主に還元し始めたのは、小泉純一郎政権が2001年に自社株買いを解禁し、第2次安倍晋三政権が15年に大株主にとって魅力ある企業になるための指針を打ち出したためです。行き過ぎた株主還元に歯止めをかけるのは政治の責任です。自社株買いの規制とともに「黒字リストラ」をやめさせることが必要です。

■「まず成長」の誤り

 一方、高市首相は「成長投資だ」「パイを大きくする」といって、安倍元首相が掲げた経済政策「アベノミクス」の二番煎じに突き進もうとしています。しかし、大企業への支援で企業が収益をあげても、賃金は上がらず、日本経済が一向に上向かないことは、この間の経済の低迷をみれば明らかです。

 日本共産党は、賃上げを実現するために、大企業の内部留保の一部に税金をかけ、中小企業への賃上げ直接支援と一体に最低賃金の大幅引き上げをおこなうよう提案してきました。

 日本経済が「失われた30年」という長期停滞から抜け出せない原因となっている「富の一極集中」に切り込まなければ、消費税減税の財源も大幅な賃上げを実現する方策も生まれません。