(写真)高市早苗首相に質問する辰巳孝太郎議員(左)=3日、衆院予算委
日本共産党の辰巳孝太郎議員は3日の衆院予算委員会で、高市早苗首相がこれまで隠蔽(いんぺい)してきた統一協会(世界平和統一家庭連合)との接点を追及しました。高市首相は1994~2001年に、統一協会の日刊紙「世界日報」に5回登場したことを初めて認めました。
辰巳氏は、全国霊感商法対策弁護士連絡会の集計では、全国の弁護団と消費者センターに寄せられた相談件数は、1987~2023年で3万5287件、被害額は1339億円と史上空前の被害総額だと告発しました。
辰巳氏は、このような反社会的カルト教団が何十年も野放しにされてきたのは、「自民党が統一協会の反社会的行為に事実上のお墨付きを与えてきた、まさに自民党と統一協会の癒着があったからに他ならない」と批判。自民党は統一協会と政策的に共鳴してきたと指摘し、「まず自民党や首相自身と統一協会との関係をうそなく包み隠さず、国民に明らかにすることが絶対に必要だ」と強調しました。
辰巳氏は、今年2月8日の民放の総選挙開票特番で、統一協会との接点について首相が「これまでに党に報告した、関係団体だとは知らずに過去に受けたインタビュー以外のものはない」と答えたことを追及しました。
辰巳 自民党に報告したのは22年、安倍晋三元首相が銃撃された事件後、教団関係の月刊誌とは知らずに取材を受けたとする01年の『ビューポイント』(「世界日報」の特集・連載などをまとめたダイジェスト版)ということになる。間違いないか。
高市 お尋ねの記事(01年)は、22年に実施された自民党調査に対して報告をした。何か隠蔽しているといった批判は一切当たらない。
辰巳 首相が言っているのは1回だと。それ以外にもあるのではないか。
高市 関係があるインタビューは、報告を追加的にしている。
辰巳 首相は「世界日報」のインタビューを1994、95、96、97、2001年の5回受けている。追加的というのは、世界日報でインタビューに5回答えたのを認めるということか。
高市 統一協会の関係とは知らずに取材もインタビューも受けた。『ビューポイント』に2001年の1回、「世界日報」に1994~20001年にかけて判明したものを5回。これらは(自民党に)報告をした。
辰巳氏は、首相は今年2月8日の総選挙開票特番に至るまで、統一協会との関係は01年の1回だったとしていると迫り、「世界日報」に5回登場したことは23年に「しんぶん赤旗」が報道し、25年に東京新聞も報道していると指摘しました。
辰巳 なぜそれを認めてこなかったのか。
高市 そういう言い方をされると不本意だ。御党の広報紙でも書かれ、調べて報告を党にした。追加的に報告したのが、その「世界日報」だ。関係のある新聞だと知って取材を受けたわけではない。
「世界日報」に5回も登場したことを認めながら、統一協会との関係は「知らなかった」などと開き直る高市首相。辰巳氏は、首相が「世界日報」に何度も登場した94~01年は、統一協会の霊感商法や集団結婚式などが社会的な問題となっていた時期だと指摘し、「筋が通らない説明だ」と批判しました。
統一協会の名称変更
自民との関係 再調査を
霊感商法や社会的な批判から活動が困難になった統一協会は15年、悲願であった「世界平和統一家庭連合」への名称変更を一貫して拒否してきた文部科学省に認めさせました。辰巳氏は、名称変更に自民党議員が関与していた疑惑を追及しました。
名称変更については、保岡興治元法相と原田義昭元環境相が、協会から相談を受け、文科省に働きかけたことが統一協会の内部文書「TM特別報告」に記載されています。22年に永岡圭子文科相(当時)は「政治家の政治的関与や圧力はなかった」と日本共産党の宮本岳志衆院議員(同)に答弁しており、辰巳氏は、虚偽答弁が疑われると指摘。「自民党と統一協会との関係を再調査するべきだ」として、両議員の働きかけの記録を予算委に提出するよう求めました。
さらに、辰巳氏は、名称変更が行われた当時の文科相は下村博文衆院議員で、名称変更の前年、「世界日報」の木下義昭氏を大臣室に招くほど密接な関係を築いてきたと指摘しました。文科省は、名称変更申請の受理時と、認証決定の決済時の説明文書が存在することを認めつつも、開示を拒否し続けていると批判。不開示決定の取り消しを求めた訴訟で、大阪地裁は昨年、不開示の一部は違法との判決を下したとして、文書の開示を求めました。
松本洋平文科相は、大阪高裁に控訴し「改めて(不開示)処分の適法性を主張する」と強弁。辰巳氏は、重ねて予算委員会への当該文書の提出を要求しました。

