日本共産党の小池晃書記局長は1日、NHK「日曜討論」に出演し、特別国会での論戦が本格化する中、審議にどう臨むのかについて各党幹部と議論しました。
米とイスラエルのイラン攻撃
米国とイスラエルが2月28日にイランに対して行った大規模な先制攻撃が最初の議題となりました。小池氏は、これを明白な国連憲章違反であると断じるとともに、両国を一言も批判しない高市早苗首相の姿勢を厳しく非難し、攻撃の中止と交渉による解決を米国に求めるべきだと主張。自民党をはじめ多くの党が国際法違反との明言を避けるなか、国連憲章を基準に正面から批判する日本共産党の姿勢が際立ちました。
予算案審議
2026年度予算案の審議をめぐる議論では、自民党の鈴木俊一幹事長が「謙虚な姿勢であたりたい」と述べつつ、「国民生活にも影響がある」「年度内成立もあきらめていない」と発言。これに対し小池氏は、国民生活に支障をきたしたのは高市首相による党利党略の解散・総選挙だと指摘し、「審議日程を大幅に短縮するのは、あまりに身勝手な強権政治だ」と批判しました。
さらに、予算の中身も、高額療養費をはじめとする医療費負担増や年金給付カットが盛り込まれる一方、賃上げや子育て、農業、中小企業へのまともな支援策がないと指摘。当初予算で初めて9兆円を超える軍事費が計上され、戦後初めて軍拡目的の所得税増税が始まるなど、「問題だらけだ」と批判しました。
その上で、「国民が納めた税金の使い道を監視・規律するのが国会の最重要の仕事であり、財政民主主義の観点からも徹底審議が必要だ」と強調しました。
また、「政治とカネ」の問題や自民党と統一協会との癒着についても、高市首相に直接ただす必要があると主張しました。
社会保障国民会議
食料品消費税ゼロなどを議論する「国民会議」もテーマとなりました。
2月26日の初会合には、政府のほか、与党の自民・維新両党と野党のチームみらいが参加しました。小池氏は「多様な意見を聞くというが、食料品だけでなく消費税を一律5%に減税し廃止を目指し、インボイスも廃止すると言っている日本共産党は排除されている」と批判。全党が参加する国会に法案を提出し、公開の場で議事録を残して議論すべきだと求めました。
一方、自民・鈴木氏は「消費税が社会保障を支える重要な財源だという共通認識を持つ政党に声をかけたい」と述べ、排除を前提とする姿勢を示しました。中道改革連合の階猛幹事長は「党内で検討し早く結論を出したい」、国民民主党の榛葉賀津也幹事長は「テーマや公開の在り方などが整理されれば、いつでも参加したい」と発言。参加を呼び掛けられていない党からは「野党の協力も得たというが本気度が感じられない」(立憲民主党の田名部匡代幹事長)など批判の声が上がりました。
小池氏は、「国民会議」の名称がいつの間にか「社会保障国民会議」に変わっていることや、議論の中心テーマが「給付付き税額控除」であるかのような発言が相次いでいることを指摘。「消費税減税を議論する場ではなかったのか。テーマが変わってきているのではないかと国民は感じるのではないか」と強調しました。
さらに、「給付付き税額控除」は10年の民主・自民・公明による3党合意から始まった議論で、「消費税増税を前提としたものだ」と告発。高市首相が「国民会議」で、消費税率を物価動向などに応じて“柔軟に変更できるようにする”と提案したことにも触れ、「減税どころか増税まで柔軟にできるようにする議論になるのではないか」と警鐘を鳴らしました。
消費税減税の財源
小池氏は最後に、「いま国会で最も議論すべきは消費税減税の財源だ」と強調。大企業に11兆円の減税を行い、来年度予算案でも減税拡大を図ろうとしていること、「1億円の壁」と呼ばれる富裕層優遇税制の問題を挙げました。所得1億円超は3万8000人にのぼるのに対し、見直し対象は6億円以上の約2000人にとどまると指摘し、「所得1億円以上の大株主優遇こそただすべきだ」と主張しました。
その上で、「やるべきはタックス・ザ・リッチ(富める者に課税を)だ。富裕層と大企業に応分の負担を求め、税の不公平を是正する議論こそ、いま国会が急いで取り組むべき課題だ」と訴えました。

