【カイロ=米沢博史】イランの最高指導者ハメネイ師が、米国とイスラエルによる2月28日の先制攻撃で殺害されました。交渉相手国のトップを先制攻撃で排除するという暴挙です。イランへの攻撃は1日も続きました。
トランプ大統領は大規模作戦の成功を宣言。イラン国民に政権打倒の蜂起を呼びかけ、「軍事作戦は中断なく続く」と強調しました。
これに対し、イランの革命防衛隊は「ハメネイ師の道を継承する」と表明。攻撃側に厳しい報復を加えると警告しました。同国政府は40日間の服喪期間を宣言し「報復がないことはあり得ない」と反撃を改めて明言しました。
米国とイスラエルの共同作戦で、イランは31州中24州が攻撃を受け、死者は200人以上に上っています。南部ミナブの小学校攻撃での死者数は100人を超えたと伝えられています。
ブシェール原子力発電所付近やイスファハンの核関連施設周辺でも爆発が確認されました。国際原子力機関(IAEA)は放射性物質の漏えいは確認されていないとしています。
イランの報復攻撃により、イスラエルでは死者1人、負傷者120人以上と伝えられています。テルアビブへのロケット着弾で女性1人が死亡しました。周辺国の米軍基地も攻撃対象となり、アラブ首長国連邦(UAE)では、ミサイルか迎撃弾の破片で1人死亡、カタールでは16人負傷が報じられています。
ロイター通信によると、イラン革命防衛隊は28日、「いかなる船舶もホルムズ海峡を通過することは許されない」と伝えました。同海峡は石油輸送の要衝で、世界の原油消費量の2割に当たる2000万バレルが毎日、通過しています。
国連のグテレス事務総長は28日の安保理緊急会合で、「国際の平和と安全への重大な脅威」と強い危機感を示し、敵対行為の即時停止と緊張緩和、イラン核問題を含む交渉への即時復帰を求め、「さらなる事態悪化を防ぐため、あらゆる手を尽くさなければならない」と訴えました。

