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2026年3月1日

英下院補選 左派 緑の党圧勝

住宅難・物価高解決 富裕層課税を

 26日投票の英下院補選で環境・左派政党「緑の党」の候補者が反移民政党リフォームUK、与党労働党の候補に圧勝しました。緑の党は現在下院(650議席)で4議席の小規模政党で、下院補選での勝利は初めて。一昨年の総選挙勝利以来右旋回してきた労働党のスターマー首相への辞任圧力が強まっています。トランプ米政権からも支援を受けるリフォームUKの政権奪取阻止の運動にも後押しとなると見られています。


 補選が行われたのはイングランド北西部グレーター・マンチェスター大都市圏に位置するゴートン・デントン選挙区です。緑の党のハンナ・スペンサー候補が1万4980票(得票率40・7%)で当選。リフォームUK1万578票(28・7%)、労働党9364票(25・4%)、保守党706票(1・9%)の候補に大差をつけました。労働党は2024年の総選挙では過半数を獲得しましたが、今回は半減となりました。

 スペンサー氏は地元で働く配管工でもある地方議員。選挙戦で労働者階級の代表であることを強調し、住宅難や家賃・物価高騰問題の解決を前面に掲げました。家賃の抑制、光熱費削減につながる住宅の断熱、公共サービスへの投資を訴え、「かつては一生懸命働けば家やよい生活が手に入ったが、今はビリオネア(億万長者)を肥え太らせるために私たちが搾り取られている」と富裕層への課税強化を求めました。コービン元労働党党首などが昨年立ち上げた左派新党「ユア・パーティー」も支持しました。

 スペンサー氏は、イスラエルによるパレスチナ・ガザでの蛮行を「ジェノサイド」と呼び、労働党政権が「ジェノサイド」という言葉を避けイスラエルへの軍事協力を続けていることを厳しく批判。また国政の世論調査で首位を走るリフォームUKの反移民姿勢、人種・性差別と対決して、多様な人々との共存を強調。ウルドゥー語やベンガル語のビデオを作成するなどして住民の3割近くを占めるイスラム教徒など幅広い住民にアピールしました。

 緑の党は昨年9月にザック・ポランスキー氏が党首に選ばれてから、労働者の苦難に焦点を当て、イスラエルによるジェノサイドの非難、移民排斥への対抗を強調。労働党に失望した人々や青年層の支持を集め、同氏就任時に6・5万人だった党員数は19万8000人(今年2月)へと3倍化しています。(伊藤寿庸)