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2026年2月27日

小池書記局長の代表質問 参院本会議

 日本共産党の小池晃書記局長が26日の参院本会議で行った代表質問は次の通りです。

「消費税減税は悲願」というなら、直ちに減税法案の提出を

写真

(写真)代表質問する小池晃書記局長=26日、参院本会議

 日本共産党の小池晃です。会派を代表して、高市早苗首相に質問します。

 物価高対策にも、中小企業支援にも、一番効果的なのは消費税の減税です。

 総理も消費税減税は悲願であり、26年度中の実現をめざすと言われました。ならばこの国会に、直ちに減税法案を提出すべきではありませんか。

 日本共産党は、食料品だけでなく全ての品目を一律5%に減税し、複数税率をなくしてインボイスも撤廃し、2年限りでなく恒久減税とし、最悪の不公平税制は廃止すべきと考えます。こうした議論を国会で行おうではありませんか。

 それなのになぜ、「国民会議」なのですか。「国民会議」には、消費税廃止を主張する政党は参加させず、「給付付き税額控除」に賛成する政党だけを参加させるそうですが、この制度はもともと2010年の3党合意で消費税増税と合わせて議論が始まったものです。「国民会議」は消費税を温存し、増税に道を開くものになるのではありませんか。

 日本共産党は、消費税減税のための財源も提案しています。

 税金は、能力に応じた負担が大原則です。ところが、政府も効果がなかったと認める大企業への法人税減税を、なぜ来年度も温存するのですか。

 所得が1億円を超えると税負担が軽くなるのが「1億円の壁」です。所得が1億円を超える3万8000人に対して、来年度の見直し対象である所得6億円以上の方は何人ですか。

 なぜ所得1億円以上の大株主優遇をたださないのですか。お答えください。

大幅賃上げと労働時間短縮、タックス・ザ・リッチで日本経済を立て直せ

 物価を上回る賃上げのために、カギを握るのは中小企業への直接支援と、最低賃金の抜本的な引き上げですが、総理はいずれにも背を向けています。

 総理が対象の拡大をもくろむ「裁量労働制」は、「成長のスイッチを押す」どころか、「定額働かせ放題」とも言われる賃下げ政策です。実際に働いた時間と関係なく一定の時間働いたものと「みなす」もので、厚労省の調査では、裁量労働制で働く労働者は一般労働者に比べて長時間労働となり、過労死の温床となっています。違法・乱用事例も後を絶ちません。

 こうした実態について、総理はどのように認識していますか。裁量労働制の拡大は、政府の過労死ゼロ・労働時間短縮の方針と矛盾するのではありませんか。

 総理は昨年、「残業代が減ったことによって、生活費を稼ぐために無理をして慣れない副業をすること」が心配だと述べましたが、裁量労働制とはみなし労働時間以上働いても残業代が出ない制度です。残業や副業を心配するなら、政治が実現すべきは大幅賃上げと労働時間短縮ではありませんか。

 株価も大企業の利益も過去最高ですが、くらしは赤字が続いています。大株主と大企業への富の一極集中の是正が必要です。

 労働者には賃上げと労働時間の短縮を。大株主と大企業に課税せよ。タックス・ザ・リッチ(富める者に課税を)で、日本経済を立て直すべきではありませんか。

高額療養費の患者負担増、現行法にも国会答弁にも反する改悪案は撤回を

 高額療養費の患者負担増も大問題です。

 「現役世代の負担軽減」といいますが、政府案による保険料軽減は月116円の一方、月収20万円の患者負担は、月1万2000円も増えます。重い症状に苦しみ、病気で仕事ができず、ギリギリの生活を強いられているうえに、負担増の追い打ちをかけていいとお考えですか。

 総理は、昨年10月の自民党総裁選の際、共同通信のアンケートに対して、高額療養費の「患者負担上限額を引き上げるべきではない」と回答しましたが、その回答にも反する負担増案は撤回すべきです。答弁を求めます。

 政府は、解熱・鎮痛剤や抗アレルギー薬などOTC類似薬について、薬剤費の25%を患者の自己負担にしようとしています。現役世代の場合、薬剤費の3割だった自己負担が実質5割負担となります。

 健康保険法の2002年改定付則は、「7割給付を将来にわたって維持する」とし、当時の厚労大臣も「自己負担は3割が一つの限界」と答えています。現行法にも国会答弁にも反する改悪案は、撤回すべきではありませんか。

辺野古新基地建設を撤回し、普天間基地をただちに無条件で撤去せよ

 米国防総省が、辺野古の新基地が完成したとしても、日本政府が別の長い滑走路を選定するまで、普天間基地は返還されないとの見解を示しました。

 基地に苦しむ住民を愚弄(ぐろう)する許し難い見解ですが、防衛大臣は「日米の認識に全く齟齬(そご)はない」と述べました。

 しかし、沖縄県民は、そのような説明は受けてこなかったと怒りの声を上げています。住民を不安に陥れる米政府に、高市政権は抗議もしないのですか。

 米側がこのような傲慢(ごうまん)な態度に出るのは、政府が2013年の沖縄統合計画で、普天間基地の返還に、辺野古で確保されない長い滑走路を持つ民間施設の使用の改善など、八つの条件をつけることに同意しているからです。長い滑走路の選定とは、那覇空港などを緊急時に米軍が使用できるようにしておくことであり、国際法上の軍事目標として、攻撃が正当化されることになります。なぜ普天間基地の返還と引き換えに、戦火を呼び込む空港の軍事利用を押し付けられなければならないのですか。このような不当な返還条件は米政府に返上すべきではありませんか。

 日米両政府が普天間基地の全面返還に合意してから、今年4月で30年です。破綻した計画にしがみつくのはやめ、辺野古新基地建設を撤回し、普天間基地をただちに無条件で撤去すべきです。お答えください。

憲法9条を生かして世界的規模での軍縮へのイニシアチブを発揮すべきだ

 総理は、「日米同盟を基軸に、自由、民主主義、人権、法の支配といった基本的価値や原則を共有する国々と手を携える」と言いますが、トランプ大統領は「私は国際法を必要としない」と言い放ち、「力の支配」をむき出しに、ベネズエラ侵略、グリーンランド領有宣言、キューバへの燃料供給の封鎖などを繰り返しています。こうした無法行為をなぜ一言も批判しないのですか。

 「法の支配」をかなぐり捨て、イランへの攻撃まで選択肢とするトランプ政権言いなりに、日米の軍事一体化と大軍拡を進めるのではなく、自主自立の外交への転換こそ必要ではありませんか。

 総理は軍事力強化の口実として、「戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面している」といいますが、安倍政権による集団的自衛権行使容認の閣議決定以来、日本の安全保障環境に対する政府の評価は悪化を続けています。10年あまりの軍事的抑止力強化は、軍事対軍事の悪循環を生み、緊張の激化に向かわせただけだったのではありませんか。

 世界で深刻な軍拡競争が起こっている今こそ、日本が憲法9条を生かして、世界的規模での軍縮へのイニシアチブを発揮すべきです。外交と対話によって平和の共同体をつくりあげてきた、東南アジア諸国連合(ASEAN)の取り組みに学ぶべきではありませんか。

 ところが、来年度の軍事費は9兆円を超え、殺傷能力を持つ武器輸出の全面解禁まで行おうとしています。地域の安全保障環境をますます厳しいものにするもので、撤回すべきです。以上、答弁を求めます。

数を頼みに改憲をもくろむことは、立憲主義にも国民主権にも反する

 総理は、国論を二分する政策を前に進めるといい、改憲発議の早期実現を期待すると言います。しかし、憲法は基本的人権といった多数決では奪えない価値を守るものであり、その改正には国民の圧倒的多数の合意の成熟が必要です。だからこそ改憲手続きは法律改正より要件が厳しく、国民投票まで必要としているのです。

 時の権力者が数を頼みに改憲をもくろむことは、立憲主義にも国民主権にも反することを厳しく指摘して、そんなことは断じて許さないという決意を表明して、私の質問を終わります。