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2026年2月23日

米国大使「イスラエルはアラブ全域奪ってよい」

アラブ諸国が猛反発

 【カイロ=米沢博史】ハッカビー駐イスラエル米国大使が20日、親イスラエル保守派の米国ジャーナリスト、タッカー・カールソン氏のポッドキャストで、イスラエルが中東のアラブ全域を奪取しても構わないと発言し、アラブ諸国の反発が広がっています。

 カールソン氏は旧約聖書の記述から「神がユダヤ人に与えた土地」としてナイル川からユーフラテス川までを挙げ、「イスラエルにそこを保有する権利はあるか」とハッカビー大使に質問。大使は肯定し、「全部取っても構わない」と答えました。

 この地域にはエジプト、パレスチナ、レバノン、シリア、サウジアラビア、イラクなど中東のアラブ諸国の領土の大半が含まれます。イスラエルがパレスチナ・ヨルダン川西岸併合の動きを加速する中、米国大使が平然とアラブ諸国の領土併合を容認する発言をしたことは重大です。

 パレスチナ外務省は、発言を「挑発的で容認できない」と非難。パレスチナ人を標的としたイスラエルの占領、民族浄化、強制移住、領土拡大政策を後押しするものだと強調しました。

 またトランプ米政権に対し、大使発言の明確かつ公式な反対表明と、イスラエルによる戦争とヨルダン川西岸の併合の阻止、および中東和平の促進を求めました。

 ヨルダン外務省は、この発言を「ばかげて挑発的」と非難。東エルサレムを含むヨルダン川西岸地区とガザ地区は国際法上の被占領パレスチナ領で、占領終結とパレスチナ独立国家樹立こそが公正で包括的和平への唯一の道だと強調しました。

 サウジアラビア外務省は、「最も強い言葉で非難する」「無責任な発言は国際法と外交規範への違反であり、危険な前例となる」と表明。米国務省に反対の立場の明確化を求めました。

 エジプトは、発言は国際法原則と国連憲章への露骨な違反だと非難し、イスラエルはいかなるアラブ領土にも主権を持たないと強調。ヨルダン川西岸への入植地拡大や併合、ガザ地区との分離の試みを全面的に拒否すると表明しました。

 アラブ連盟は「外交の基本原則に反し、非論理的で不合理」と非難。イスラム協力機構(OIC)も、国連憲章と国際法への違反を助長する呼びかけに等しいと非難し、パレスチナの独立国家樹立への支持を改めて表明しました。