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2026年2月22日

主張

米「普天間返さず」
辺野古やめ無条件の撤去こそ

 沖縄県名護市辺野古で建設中の米軍新基地がたとえ完成したとしても、新基地とは別に、より長い滑走路が確保されなければ、米軍普天間基地(同県宜野湾市)は返還しない。米国防総省が昨年9月、こうした見解を示していたことが明らかになりました。

 辺野古新基地の建設は、日米両政府が普天間基地返還のための「唯一の選択肢」として、沖縄県民の意思を踏みにじり強行しています。しかし、埋め立て予定海域に広がる軟弱地盤のため、工事は難航必至で完成は見込めません。そればかりか、新基地が完成しても普天間基地が返還されない可能性があります。

■別の滑走路を要求

 米政府監査院(GAO)は2017年の報告書で、辺野古新基地の滑走路の長さ(1800メートル)が普天間基地(2700メートル)よりも短く、固定翼機が使用できないため「任務に必要な能力を備えていない」と指摘。米国防総省に対し、沖縄県内で普天間基地に匹敵する代替の滑走路を特定するよう求めていました。

 これに対し国防総省は、昨年9月の回答で「米海兵隊が普天間基地で受け入れている固定翼機の運用は、同基地閉鎖後に他の場所で行われることが了承されていた」と述べ、「代わりの滑走路の選定は日本政府の責任であり、それが行われるまで普天間基地は日本に返還されない」と強調しています。

 そもそも日米両政府は13年の在沖米軍基地の統合計画で、普天間基地の返還条件として、緊急時の航空自衛隊新田原(宮崎県)、築城基地(福岡県)の使用と、長い滑走路を持った「民間施設(空港)の使用」を挙げていました。

 GAOの報告書が公表された17年には、当時の稲田朋美防衛相が国会で「普天間飛行場の返還のためには、緊急時における民間施設の使用の改善を含む返還条件が満たされる必要がある」と答弁。「今後、米側との具体的な協議やその内容に基づく調整が整わないことがあれば、普天間飛行場は返還されない」と語っていました。

 つまり日本政府は以前から、辺野古新基地を造るだけでは普天間基地は返還されないことで米側と合意していました。それなのに両政府が新基地建設を「唯一の選択肢」としてきたことは、沖縄県民や国民を欺瞞(ぎまん)するものです。

■検討内容公表せよ

 沖縄には、3000メートルの滑走路を持つ那覇空港があります。17年に当時の翁長雄志県知事は基地負担軽減に逆行するため「那覇空港は絶対に使わせない」と述べています。

 木原稔官房長官は今月16日の記者会見で「普天間飛行場が返還されないという状況は全く想定されない」と強調しました。しかし、そうであるなら空港選定の検討状況を隠さず明らかにすべきです。

 政府はこれまで膨大な税金をつぎ込んで新基地建設を強行し、世界でも貴重な自然環境の破壊を進めてきました。

 ところが、完成しても普天間基地が返還されないとなれば何のための新基地建設かが根底から問われます。新基地建設の中止、普天間基地の無条件返還こそ「唯一の選択肢」であることは明瞭です。