(写真)記者の質問に答える田村智子委員長=20日、国会内
日本共産党の田村智子委員長は20日、国会内で記者会見し、同日の高市早苗首相の施政方針演説について、「『強い日本を』と繰り返したが、暮らしが置き去りになっている」と厳しく批判しました。
田村氏は、総選挙で国民が政府に期待した暮らしの苦しさの改善に応えるならば大幅な賃上げが問われるが、演説では賃上げをどう進めていくのかという政策が何もなかったと指摘しました。「責任ある積極財政」として投資促進を強調したが、これまで言われてきた「国内投資の弱さ」の原因は個人消費の冷え込みだと指摘。上場企業が5年連続最高益で株価も上昇しているが賃上げに回っておらず、「富の一極集中の是正」が問われているが、ここには切り込まず、投資によって賃上げできる環境をつくるとして失敗してきた「アベノミクス」に逆戻りしていると批判しました。
高市首相が演説で「実質賃金の伸びはプラス」と述べたが、実質賃金は4年連続のマイナスだと指摘し、「小手先のごまかしまでして、あたかも暮らしが良くなるかのようにミスリードしている。こういうやり方は許されない」と強調。社会保障についても負担増が狙われているとして「暮らしをさらに追い詰めながら何が『強い日本』『強い経済』なのか。予算委員会で徹底審議を求める」と表明しました。
外交では、米トランプ政権によるベネズエラ侵略やグリーンランド領有の要求、キューバに対する燃料供給の封鎖など「力による現状変更」を許さないという明確な批判がなかったと指摘。「『法の支配』が壊され、『力による現状変更』が現に行われているときに日本がどういう立場に立つのか明言しなかったことは極めて重大な問題だ」と強調しました。
憲法を巡り、首相が改憲案の発議実現への期待にまで踏み込んだことについて田村氏は、大軍拡、軍事費増額の流れのなかで強権的に改憲をあおることは「戦争国家づくり」の推進であり大変危険だと指摘。「そもそも総選挙は改憲を問うた選挙ではない。衆院で自民党が3分の2を超える議席を持っていても改憲発議に向かうことは数の横暴であり、断じて認められない」と述べ、改憲発議の動きに断固たちはだかると決意を示しました。

