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2026年2月19日

主張

「普通の国」の中身
言い逃れできぬ「戦争する国」

 総選挙で高市早苗首相は、みずからがかかげる政策を「右傾化」と批判され、「決して右傾化などではなく、普通の国になるだけだ」と反論しました。首相は「普通の国」の意味を語っていませんが、その政策を見れば、憲法の平和主義を捨て去った「戦争する国」にほかなりません。「右傾化」そのものです。

■狙われる安保強化

 「国論を二分するような大胆な政策について批判を恐れることなく果敢に挑戦したい」とする首相は、▽敵基地攻撃能力の保有に踏み出した「安保3文書」の「旧来の議論の延長ではない抜本的な改定」▽国家インテリジェンス(情報の収集・分析等)機能の抜本的な強化―などを打ち出しました。

 具体的にはトランプ米大統領のGDP比5%の軍事関連予算要求に沿う大軍拡、国家情報局の設置、殺傷兵器輸出の全面的な解禁、「スパイ防止法」、「国旗損壊罪」の制定などです。首相の持論である「非核三原則の見直し」も安保3文書改定のなかで検討されることになります。

 これらは、憲法の平和主義にもとづき、軍事大国にならず、海外で戦争する準備をしないという戦後日本の基本施策を破棄していくものです。

 さらに平和国家日本の本丸―憲法そのものを変えるため「改正案を発議し、少しでも早く憲法改正の賛否を問う国民投票が行われる環境をつくって」いく「覚悟」を表明するなど野望を隠しません。

 いまアメリカの戦争に加担するため日本列島のミサイル基地化をすすめていますが、これは「第1列島線に沿って強力な防衛体制を構築する」(「米国家防衛戦略」)というアメリカの対中戦略の一翼を担うものです。

 首相はインテリジェンスを強調しますが、それは日米軍事一体化をさらにすすめるためのアメリカの要求に応えたものであり、米軍と一体となった「戦争する国」に不可欠だからです。

 安倍晋三政権下で国家安全保障局長などを歴任した北村滋氏は、「敵のミサイル拠点などを攻撃する反撃能力を行使するためには、標的の位置や攻撃成果を確認するためのインテリジェンスが欠かせない」とし、「インテリジェンス機能強化は『普通の国』になるための重要な構成要素だ」(「産経」)と語っています。アメリカと一緒に「戦争する国」―「普通の国」はごめんです。

 「普通の国」というなら日本の政治が何よりも取り組まなければならないのは、対米従属から抜け出し、自主・独立の主権国家としての姿を取り戻すことです。

■対米従属の転換を

 安保条約のもと国土全土のどこにでも米軍基地をおくことを許し、数々の特権を与え、年約9千億円もの駐留経費を貢いでいる国は他にありません。沖縄では米兵犯罪が繰り返され、日本がまともな裁判をすることさえできません。この異常な対米従属国を変えることこそ求められます。

 国民にとって必要な政治の転換には手をつけず、逆に「普通の国」と称して平和を壊す危険な道を暴走する首相の偽りを許してはなりません。