総選挙後、高市早苗政権が「信任を得た」とばかりにアメリカのトランプ政権言いなりに軍事費大幅増額をねらうなか、護衛艦やミサイルなどを製造、納入する軍需産業上位企業が自民党の政治団体「国民政治協会」に、関連企業も含めて2024年に2億2000万円を超す献金をしていたことがわかりました。
防衛装備庁が公表している24年度の防衛省本省(中央調達)の契約実績上位20社について、献金額を同年分の「政治資金収支報告書」で調べたもの。
契約額が1兆4567億円と、2位の川崎重工(6383億円)を大きく引き離している三菱重工は、献金額3300万円。射程を現在の百数十キロから1000キロ超に伸ばす「12式地対艦誘導弾能力向上型」(1047億円)や、音速を超える速度で地上目標を攻撃する「島嶼(とうしょ)防衛用高速滑空弾(能力向上型)」(838億円)、イージス・システム搭載艦(1397億円)などを納入。憲法違反の「敵基地攻撃」を可能とする兵器も目立ちます。
24年に、架空取引で裏金をねん出し、海上自衛隊員に物品などを渡していた問題が発覚した川崎重工は、CH47輸送ヘリコプター(2325億円)、P‐1固定翼哨戒機(614億円)などを納入。献金額は300万円です。
献金額2000万円の三菱電機は、極超音速誘導弾の発射試験に使う「統合装備計測評価システム」(381億円)や、「03式中距離地対空誘導弾(改善型)」(359億円)などを納入しています。
国民政治協会への献金が確認できたのは契約実績上位20社のうち、100%出資の関連企業も含めて12社で計2億2320万円(表参照)。この12社で政府調達額(5兆7943億円)の59・8%(3兆4644億円)を占め、国民の税金を原資とした大軍拡の恩恵を受けていることが浮き彫りになりました。
スウェーデンのストックホルム国際平和研究所が昨年12月1日に公表した24年の軍需企業の収益上位100社のリストによると、日本の三菱重工、川崎重工、富士通、三菱電機、NECの5社がランクインし、収益は前年比40%増と、国別で最大の増加率となりました。(本紙昨年12月2日付)
防衛省が24年2月に設置した「防衛の抜本的強化に関する有識者会議」は昨年9月に防衛装備品輸出のルール緩和を求める報告書を取りまとめ、高市政権は防衛装備品の輸出について殺傷能力のない「5類型」に限る条件を今年前半に撤廃する方針です。有識者会議のメンバーには、三菱重工の名誉顧問が名前を連ねています。
アメリカ言いなりの自民党政権のもとで軍事費が大幅に増え、軍需企業の利益も4割増、そして自民党側への献金も―。こうした蜜月関係で、国民の平和と暮らしが脅かされています。(藤沢忠明)

