今年1月上旬に自民党、日本維新の会、れいわ新選組、無所属の超党派国会議員15人がイスラエルを訪れました。パレスチナ自治区ガザでのジェノサイド(集団殺害)の罪で国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状の出ているネタニヤフ首相を表敬訪問し、大きな批判を浴びました。この訪問が、実はイスラエル政府による公式招待だったことが、本紙が入手した在日イスラエル大使館から議員あての招待状で明らかになりました。
(写真)在日イスラエル大使館が日本の国会議員に送った招待状。東京・テルアビブ間の航空券代、現地での食費、宿泊費、移動費などをイスラエル側が負担すると明記(点線で囲んだ部分)=一部加工
(写真)イスラエルのネタニヤフ首相と日本の国会議員との記念写真。参加した議員がSNSに投稿。面会日は1月6日とされている
招待状は昨年7月1日付で、「イスラエル訪問特別支援事業(YLP)」と称して15人程度の参加を見込み、東京―テルアビブ間の航空券、宿泊、食事、移動にかかる費用をイスラエル外務省が負担すると明記しています。全行程に専門ガイドと日本語通訳が同行する厚遇ぶりです。関係議員のSNS投稿によれば、日本の国会議員のイスラエル訪問団としては過去最大規模でした。
しかも、YLPは25年で10周年を迎え、これまで約400人が訪問したとしており、イスラエルが継続的に政界を含む各界への工作を行ってきたことがうかがえます。
超党派訪問団とは別に、自民党も同時期に調査チームをイスラエルに派遣。小野寺五典安全保障調査会長は訪問前にX(旧ツイッター)で「イスラエルはドローン(小型無人機)分野で世界の先端技術を有し、今後の日本の安全保障政策を検討する上で役立つ」などと投稿しており、ガザでの住民虐殺に用いられてきたイスラエル製ドローンの導入を当然視しています。
イスラエルは軍需産業を国策として育成しています。最先端のドローンやAI(人工知能)技術をパレスチナ住民の虐殺に投入するだけでなく、各国への輸出を強化。輸出額は過去最大を更新し続けています。
日本も主要な売り込み先の一つです。武器取引反対ネットワーク(NAJAT)による対政府交渉で、イスラエルによるガザ攻撃が始まった2023年10月以降、計243億円分を購入していたことが判明しました。(表)
国連は、同国の軍需企業がジェノサイドによって巨額の利益を得ており、国際法違反を繰り返すイスラエル製兵器購入はやめ、殺害に加担すべきではないと訴えています。日本でも、市民が購入中止を求める署名運動や抗議行動が取り組まれ、「ジェノサイドに抗する防衛大学校卒業生の会」の平山貴盛さんは防衛省前で11日間のハンガーストライキを決行しました。
国民の税金が、血で汚れたイスラエル軍需産業に利益をもたらすことなどあってはなりません。

