統一協会(世界平和統一家庭連合)の内部文書「TM特別報告」では、億単位の献金を集める手法が露骨に記されています。しかも献金の目標や集まり具合を頻繁に韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁へ報告。献金に関する本部への報告がこれほど詳細に明らかになったのは初めてです。(統一協会取材班)
100億円の人も
(写真)TM特別報告には、統一協会の韓国本拠地ツアーで献金が「3000、5000、1億という実績があがった」という記載があります(着色は編集局)
2018年には韓国清平にある統一協会本部を訪れる巡礼ツアーに「篤志家(とくしか)」を繰り返し連れ出しています。篤志家とは高額献金をした人のこと。同年4月には26人が参加。文書では日本協会の徳野英治会長(当時)は、「篤志家全員を今後よく教育すれば、1人あたり日本円で5000万円以上献金することができる人々だ」と韓総裁へ報告しています。「教育」、つまり洗脳をして献金させるとしています。
18年9月には、これまで100億円を献金してきた「名古屋に住んでいる80歳のハルモニ(おばあさん)」が参加したと特記。同年12月までにツアーを6回開催し「3000、5000、1億という実績があがった」とする記載もあります。
篤志家はどのぐらいいるのか―。文書には、献金3億円以上が「130家庭」、4億円以上は「80家庭」だとあります。
統一協会元幹部は本紙の取材に「配偶者をなくし資産がある女性を協会は篤志家にしようと狙ってきた」と証言します。
信者も常に献金を求められます。徳野氏は得意げにこう報告しています。「日本食口(信者)は献金ができなければ、天の摂理(理想世界の実現)に貢献したという実感がなく、何といっても虚しさと敗北感、もどかしさを痛感しており、それが身についた習性になっている」
なぜ敗北感を覚えるほど追い詰められるのか―。
統一協会は「母の国」である日本が、「父の国」である韓国=教祖文鮮明につくせと信者を洗脳しています。文書では、日本が朝鮮半島を植民地支配した過去の歴史を清算し、「日本が生きるため」献金が必要であると信者に檄(げき)を飛ばしています。このため信者は必死になって献金します。
母親が多額の献金をしてきたという元信者2世はこう指摘します。「植民地支配の罪滅ぼしという意味合いと同時に、文鮮明の献金の願いに応えられないのは、妻が夫に背くようなものだという認識がある。だから私の母親や安倍晋三元首相を銃撃した山上徹也氏の母親のような女性たちが献金する」

