自民党が316議席を獲得した今回の衆院選で、政党を選ぶ比例区での自民党の絶対得票率(有権者を母数とする得票率)が20・37%にとどまったことが明らかになりました。自民党はわずか2割の得票で3分の2超の議席を得たことになり、民意をゆがめる小選挙区制の弊害があらわとなっています。
自民党は小選挙区制導入以来、単独で300議席超を獲得したのは初めてです。2005年の小泉政権下の“郵政選挙”で、自民党は2588万票(絶対得票率25・12%)を獲得しましたが、このときでさえ296議席にとどまり、300議席を超えていません。
安倍・岸田政権下では選挙のたびに圧勝することから「自民1強」と言われていましたが、同党の絶対得票率は政権奪還以来、一度も20%を超えたことはありませんでした。前回、24年の衆院選で自民党の得票数は1458万票(絶対得票率14・04%)と、05年以来最低まで落ち込みました。今回、21年ぶりに2割台を回復したことになります。
高市早苗首相は9日の会見で「国民の皆さまからのご信任をいただいた」などと述べ、改憲に向けた取り組みを加速させる考えを表明しましたが、有権者の2割程度の得票で「信任を得た」とはとても言えません。

