(写真)新基地建設が強行される沖縄県名護市の米軍キャンプ・シュワブ、辺野古・大浦湾=3日
米海兵隊の現役幹部が、沖縄県名護市辺野古の米軍新基地完成後も、普天間基地(同県宜野湾市)を保持し、日米で共同使用する論文を発表しました。基地被害の現実を見ず、経済的な利益誘導で基地を受け入れさせるなど、傲慢(ごうまん)な考えが露骨に示されています。
論文は連名で、筆頭がケイリブ・リーブス海兵隊中佐。米シンクタンク「大西洋協議会」が3日付で公表しました。
日米両政府は、「沖縄の負担軽減」を口実に、(1)辺野古新基地の完成を条件に普天間を返還(2)在沖縄海兵隊9000人をグアムなど国外に移転―などを合意していました。これに関して論文は、「中国が西太平洋での支配権を加速させ、台湾に対する領有権を強めている」として、日米合意は「(九州から沖縄、南シナ海にいたる)第1列島線から即応部隊を引き抜くことで、抑止力を損なう」と指摘。グアム移転をやめるよう求めました。
加えて、「米軍の犯罪率は過去数十年に比べて大幅に低くなっている」として、「負担軽減」を理由にした移転は不要との考えを示しました。
論文は、普天間基地は長い滑走路を有する「有能な基地」だとする一方、新基地は「(滑走路が)それほど長くもなく、能力もない」と指摘。普天間に配備されていたKC130空中給油機が岩国基地(山口県岩国市)に移転されたことで、「より安全で静かになっている」と述べ、「普天間と代替施設(辺野古新基地)を保持し、普天間を(自衛隊と)共同使用にすべきだ」と提案しました。
さらに、「沖縄県は日本で経済的に最も立ち遅れた県の一つ」であることから、米国の関税免除など「経済的インセンティブ(利益誘導)」と引き換えに基地負担を受け入れさせる侮辱的な考えを示しました。
その上で、沖縄本島に海兵隊を維持できない場合、陸上自衛隊与那国駐屯地(同県与那国町)の日米共同使用も選択肢として提案しました。

