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2026年2月12日

シリーズ介護保険25年

訪問介護116町村ゼロ
事業所空白止まらず

 高齢者の在宅介護を支える訪問介護事業所が一つもない自治体が昨年末時点で116町村となったことが11日、本紙調査で明らかになりました。前回調査から半年間で1増。新たに4町村から事業所が消え、事業所ゼロから抜け出した3町村を上回りました。事業所が一つしかない自治体は前回から10増で279市町村になりました。訪問介護“空白地域”拡大に歯止めがかかっていません。(本田祐典)


グラフ

 訪問介護は、自公政権によって2024年4月に基本報酬が2~3%引き下げられました。報酬引き下げ後、事業所ゼロの自治体が急増しています(グラフ)。高市政権は来年度、介護職員の処遇改善で臨時の報酬改定を行いますが、訪問介護の基本報酬は引き下げたままです。

 調査の結果、新たに事業所ゼロとなったのは宮城県女川町、石川県宝達志水町、長野県大桑村、鳥取県若桜町の4町村でした。前回はゼロだった長野県南木曽町、高知県芸西村、本山町の3町村は事業再開などで1事業所を確保しました。

 全国の事業所数は介護サービスの需要増にもかかわらず、半年間で235の微増(3万34956カ所→3万5191カ所)でした。

 事業所数の増加が多かったのは名古屋市(53増)、大阪市(48増)、千葉市(32増)などでした。地方の事業所が次つぎと廃止に追い込まれる一方で、一部の大都市圏に新設が集中しています。

 他方、東京23区では30減でした。とくに減少したのは北区(8減)、杉並区(6減)、葛飾区(5減)などでした。これらの区では介護を必要とする人が増え続けるなかで、赤字や人手不足で事業所が維持できなくなっています。

 調査は、報酬引き下げの影響を告発するため本紙が継続的に実施。厚生労働省が半年おきに公表する事業所一覧をもとに、事業所数の推移を調べています。

 厚労省は今回、例年より約1カ月遅れで10日夕にデータを公表しました。公表遅れは前回に続き2回目。前回は参院選後の昨年8月上旬に約1カ月遅れで公表し、同省はその間に「データ公表後の赤旗報道をシミュレーションして大臣に報告した」(本紙2月4日付)としています。