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2026年2月11日

主張

総選挙に内政干渉
トランプ氏言いなり許されず

 8日投開票された総選挙の最終盤、トランプ米大統領が、高市早苗首相と自民党、日本維新の会の連立政権に対し「完全かつ全面的な支持」をSNSで表明しました。

 日本の国政選挙の投開票日直前に米大統領が特定政党の支持を明言するのは、前代未聞です。民主主義国家の最重要な原則の一つである選挙の公正性をゆがめるもので、国際法に違反する内政干渉にほかなりません。

■極右政治家と同列

 トランプ氏は5日のSNSへの投稿で、8日に日本で総選挙があることに触れつつ、「3月19日に高市首相をホワイトハウスに招く」と述べました。高市氏が総選挙後も首相を続投することを前提に、日米首脳会談を開くことを明らかにしたものです。

 その上で、「米国と日本は国家安全保障に加え、両国に大きな利益をもたらす非常に実質的な貿易協定を締結するため緊密に協力してきた」と指摘。「アメリカ合衆国大統領として、高市首相と、その高く評価されている連立政権が掲げるものに、完全かつ全面的な支持を与える」と強調しました。

 トランプ氏はSNSで4月に総選挙があるハンガリーのオルバン首相への支持も呼びかけました。これまでも、アルゼンチンのミレイ大統領やブラジルのボルソナル前大統領など極右政治家を持ち上げ支援を表明してきました。

 高市首相への支持表明は、トランプ氏が首相をそうした政治家と同列に見なしていることを示しています。

 実際、トランプ氏は8日、総選挙の結果について高市氏に祝意を示し、「保守的な『力による平和』の取り組みが成功することを祈っている」とSNSで述べています。

■法外な大軍拡要求

 トランプ氏の支持表明が首相の訪米日程の発表と併せて行われたことは重大です。

 高市氏に貸しを作り、3月の日米首脳会談で、その見返りとして米側の要求を押し通そうという狙いが指摘されています。

 トランプ政権は1月に公表した「国家防衛戦略」で、軍事費を国内総生産(GDP)の5%にするという「新たな世界基準」を同盟各国が満たすよう働きかけるとしています。日本の場合、軍事費がGDPの5%になれば、現在の11兆円から、30兆円という法外な規模に膨れ上がることになります。

 昨年9月に日米が合意した5500億ドル(約86兆円)もの対米投資の一層の促進を求められることも確実です。

 高市氏は9日、トランプ氏の支持表明について自身のX(旧ツイッター)に投稿し、「大統領の温かいお言葉に心から感謝する」とし、「今春にホワイトハウスを訪問し、日米同盟のさらなる強化に向けて、共にさらなる取り組みを進めることを心待ちにしている」と述べています。

 国連憲章を無視した「力の支配」を進め、国際的な批判を浴びているトランプ氏にひたすら追従し、日米同盟の強化に突き進むことは許されません。トランプ氏言いなりをやめ、自主的平和的な外交への転換を求める運動と世論を高めることが必要です。