タイ国境の町メーソート。ミャンマーから逃れてきた市民やジャーナリストたちが身を寄せ、民主派勢力の拠点にもなっています▼開設されたリハビリ施設には戦闘で傷ついた多くの若者の姿が。軍がしかけた地雷で両目を失明し右腕を失った男性は「いつかミャンマーが自由になって、民主主義の国を築けることを期待している」と。リハビリの後、また戦地に戻っていく兵士も少なくないといいます▼軍事クーデターから、今月で5年。NHKの国際報道が抵抗するミャンマー市民の様子を現地から伝えていました。内戦の長期化で世界の関心が薄れるなか、国の未来をかけた市民の戦いは続いています▼軍政によって経済は悪化、食料不足も深刻です。人口の約4割が人道支援を必要としているとの報告も。終わりの見えない不安が国を覆うなかで軍政は総選挙を強行しましたが、ほとんどの民主派は排除。正統性が問われています▼軍の独裁が長く続いたミャンマーでは民主化運動をへて2011年に民政移管が実現しました。しかし21年のクーデターによって軍が再び権力を掌握。当初、市民は非暴力であらがいましたが、過激さを増す軍の弾圧を前に手にしたことがなかった武器を持つように▼人間としての権利をとり戻すための闘いは今も。日本でくらすミャンマー人も抗議の声を上げ続け、その姿を追ったドキュメンタリー映画「在日ミャンマー人わたしたちの自由」も公開されています。民主主義とは何かを世界に投げかけながら。
2026年2月9日

