総選挙に候補者を立てている政党「チームみらい」は、「テクノロジーの活用」など、当たり障りのない政策で、支持を広げようとしています。しかし、昨年の臨時国会で大軍拡と大企業バラマキの補正予算に賛成するなど、自民党政治への批判的な視点はまったくありません。それどころか、政策をよく見ると、格差をいっそう拡大するような内容も含まれています。
たとえば、同党が政策のトップに掲げる「子育て減税」もそうです。子どもが生まれるたびに所得税率を引き下げるというもので、1人目、2人目は5%ずつ、3人目は10%下げるとしています(図参照)。
適切でない減税額
例示されている「所得税率23%」が適用されるのは、各種控除後の課税所得が695万円超、給与年収に換算すると1200万円程度以上の人です。課税所得が700万円だった場合、子ども1人で700万円×5%=35万円の減税です。「共働きの場合は両親の双方の所得税率に適用」するとしているので、夫婦とも年収1200万円の世帯は70万円の減税になります。子ども3人になれば20%減税で、夫婦合わせて280万円の減税になります。
一方、給与年収300万円の人の場合は、各種控除後の課税所得は100万円程度で、もともとの所得税率が5%ですから、5万円の所得税がゼロになるだけで、それ以上の減税にはなりません。2人目以降は減税の対象外となってしまいます。
子育て支援自体は必要なことですが、年収の違いで減税額にこんなに差をつけることが、適切といえるでしょうか。ますます格差を広げることになるのではないでしょうか。
医療費「一律3割」
同党は「消費税減税ではなく社会保険料の引き下げを」と言っています。自分だけ別のことを言って目立とうとしているのかもしれませんが、それだけではありません。労働者の社会保険料は事業主が半分を負担しています。消費税を1円も負担していない大企業にとっては、消費税減税は何の恩恵もありませんが、社会保険料の引き下げなら大企業にも恩恵があります。「少しでも大企業の利益になる方を選択する」というのが、同党の本音ではないでしょうか。
重大なのは、社会保険料引き下げの手段として医療費の自己負担割合を「一律3割」にすることをめざすとしていることです。病気になりがちで医療費が増える高齢者を「一律3割」にしたら、病院にかかれず重病化してしまい、助かる命を失う人が増えてしまいます。
(日本共産党政策委員会・垣内亮)

