政府が患者への追加負担を狙う薬の例とその薬を使う疾患と患者数(保団連提供)
高市早苗政権が市販薬と成分が似たOTC類似薬にかかる医療費を最大2兆円も削減し、身近な保険薬の大幅値上げを狙っていることが、全国保険医団体連合会(保団連)が入手した資料から判明しました。この問題も自民党が公約に掲げる大争点ですが、高市首相は1日の党首討論を土壇場で欠席するなど、説明から逃げています。こんなひどい値上げを白紙委任するわけにはいきません。(小林圭子)
負担最大50倍
同資料は自民党と日本維新の会が昨年12月17日に行った社会保障制度改革の密室協議で配布されたもの。資料によると、患者への追加負担を狙う薬の約1100成分(約7000品目)を全額自己負担にした場合、受診抑制を含めた医療費の削減が約2兆円にのぼると見込んでいます。
花粉症の薬や解熱鎮痛剤、湿布薬、保湿剤など日常的に幅広い疾患で使われ、現役世代にも大きな影響を与えます(表参照)。厚労省の試算によると、OTC類似薬を市販薬に置き換えた場合、患者負担は約8~50倍にもはね上がります。
保団連の本並省吾事務局次長は「総選挙で与党が過半数を取れば、2、3年のうちに患者負担増が末広がりに拡大する恐れがある」と警戒します。
総選挙で悪政阻止
自維政権は昨年10月の政権合意でOTC類似薬の給付見直しを掲げ、わずか3カ月で患者の追加負担を決定。総選挙後の国会に関連法案を提出する方向です。900億円の医療費削減を見込む一方で、総選挙には850億円もの税金が使われます。
自・維政調会長間合意(12月19日)では、2027年度以降に追加負担の対象拡大と負担割合の引き上げ検討を明記し、さらなる患者負担増を狙っています。
本並さんは「追加負担の対象が広がれば、わざわざ病院に行かずに市販薬ですます人が増えるだろう。そうなれば、市販薬がある保険薬が次々に保険から外されていく。総選挙で患者切り捨ての政策にストップをかける必要がある」と強調します。
日本共産党は、OTC類似薬などの患者負担増に反対し、窓口負担の軽減をすすめます。

