2日、日本共産党の田村智子委員長が常任幹部会を代表して緊急の訴えを行いました。常任幹部会の訴えは次のとおりです。
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寒波や大雪のなかでの全党のみなさんの昼夜を分かたぬ奮闘に心からの敬意を表します。
本日の常任幹部会で、選挙戦の現状について突っ込んだ検討を行い、それをふまえて、常任幹部会としての緊急の訴えを行います。
総選挙は、投票日まで残すところあと6日間のたたかいとなりました。
本日、こうした緊急の訴えを行うのは、選挙戦の現状を分析し、残る6日間、全党が持てる力を発揮して奮闘しぬくならば勝利・躍進のチャンスが存在するが、私たちの活動がこれまでの延長線上にとどまるならば、重大な後退もありうるということを率直にお伝えし、党と後援会、サポーターのみなさんの持てる力を総結集し、活動の大飛躍を起こすことを呼びかけるためです。
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総選挙の現瞬間の情勢をどうとらえるか。二つの角度からつかむことを訴えます。
第一は、どの問題でもわが党が政治論戦をリードし、「自民党政治対日本共産党」という政党対決の構図がきわめて鮮明になっていることです。
7中総決定にもとづく、「大株主・大企業応援の政治から、国民の暮らし第一の政治へのチェンジ」、「『力の支配』をふりかざすトランプ大統領のアメリカ言いなりから、外交の力で平和をつくる自主自立の日本へのチェンジ」の訴えは、どちらも「財界・アメリカ中心」という自民党政治のゆがみに正面から切り込む日本共産党ならではの先駆的訴えであり、それが届いたところでは大きな共感を広げています。
消費税減税が大きな争点となっていますが、高市・自民党も、他の多くの党も、減税を掲げつつ、その財源を示せないもとで、「富めるものに課税を」--「タックス・ザ・リッチ」の旗を高く掲げ、大企業・富裕層への応分の負担を求め、大軍拡を中止することで、減税と暮らしのための財源をつくるというわが党の主張が、抜群の力を発揮しています。
高市政権が「日米同盟」の4文字で思考停止におちいり、トランプ政権の国際的無法に異議を唱えることができず、米国言いなりで大軍拡にのめり込むもとで、自主自立の外交、外交の力で平和を創出する政治への転換を訴えるわが党の主張は、その先駆性がきわだっています。中国に対しても、言うべきことを言いつつ、日中関係を前向きに打開する積極的提案を示していることが、外交不在の大軍拡の批判に大きな説得力をもたせています。
わが党が「憲法を真ん中に据えた確かな共同」を掲げ、左派の共同を訴えていることに熱い期待の声が寄せられています。この選挙戦で、社民党、新社会党との相互協力のとりくみが行われるとともに、「しんぶん赤旗」で連日報じているように、市民と野党の共闘を支えてきた多くの識者・文化人から熱い期待のメッセージがよせられています。
政治論戦での抜群のリードと、この内容で宣伝・対話を広げきるならば、大きな共感と支持を獲得することができることに深い確信をもって、最後の最後まで7中総決定で確認した論戦の基本をゆるがずに貫き、頑張りぬこうではありませんか。
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第二に、情勢のもう一つの側面--高市・自民党が、その行き詰まりを打開するために、内閣支持率の高さだけを頼みに反動的打開の企てを行っていることを直視し、私たちがそれに負けないたたかいを行うことの重要性を訴えます。
高市首相による突然の解散に対して、大義なき党利党略、国民不在、疑惑隠しという強い批判がわきおこりました。そうしたもと、高市首相は、「高市早苗でいいのかを国民が決める選挙」だと言い募り、この一点で選挙を押し切ろうとしています。これは国民に「白紙委任状をよこせ」というものにほかなりません。選挙で多数をえたら、大軍拡、非核三原則見直し、「スパイ防止法」、憲法改悪、暮らしと経済を破壊する放漫財政など、国論を二分する問題で、問答無用の強権政治を進めよう--そうした反動的打開の企てに打って出ているのです。
多くの政党が、この流れに迎合し、屈服するという状況が生まれています。また、この企てを少なくないメディアがあおり立て、無批判に追随するという状況が生まれています。SNSでも高市首相に対する異様な礼賛の流れが持ち込まれています。これらは、日本の政治の前途にとってきわめて重大な危険をもたらすものとなっています。
そして、こうした反動的打開の企ては、わが党の前進を阻む重大な逆風となって作用しています。わが党の奮闘が足らず、この逆流に押し負けるならば、わが党の重大な後退につながることを、私たちはリアルに直視しなければなりません。
同時に、こうした反動的打開の企ては、高市・自民党に正面から立ち向かうわが党の存在が、いかにかけがえないものであるかを浮き彫りにしています。また、この企ては、深刻なもろさと弱さをもっています。消費税減税問題で、高市首相は迷走を重ね、公示後の街頭演説ではついに「消費税」を語ることができなくなっています。物価高を引き起こしている異常円安を歓迎する発言に各界から強い批判が集中しています。選挙中も「台湾発言」を繰り返し、外交的行き詰まりをますます深刻にしています。統一協会との新しい癒着疑惑に何らの説明もできません。そして、ついには昨日のNHK党首討論を直前になってキャンセルし、論戦から逃げ出しました。
高市・自民党による反動的打開の企ては、私たちの奮闘いかんでは、わが党の前進・躍進の契機にすることもできるのです。働きかけのなかで、「今度ばかりは日本共産党」「こんな時こそ日本共産党」の声が広がっていることは重要です。
まさに勝敗を分ける正念場に、私たちは立っています。
全党のみなさんに心から訴えます。高市・自民党に絶対に負けない気概で奮闘し、なんとしても日本共産党の勝利・躍進をかちとろうではありませんか。
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党の主体的活動の到達点はどうでしょうか。訴えが届いたところでは、どこでも前向きの変化が生まれていますが、突然の党略的解散・総選挙が押し付けられるもとで、これまでのどの国政選挙の到達点よりも立ち遅れているというのが現状です。
公示後の宣伝では、前回総選挙を上回る奮闘が行われていますが、組織戦では、対話数は115万人強で前回総選挙の同日比で6割弱、支持拡大も115万人強で前回の7割と、「まだ声をかけるべき人にも声がかかってない」という現状にあります。
情勢のなかに生まれている困難な側面、私たちの活動の到達点をリアルに直視するならば、私たちが7中総で確認した目標の達成はおろか、現有8議席の維持にも届いておらず、議席の大幅後退の危険があることを、率直にお伝えしなければなりません。
常任幹部会は、この事態を、全党が心ひとつに、一刻を争って打開することを心から訴えるものです。
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それでは、どうやってこの現状を打開するか。
全党員と支部・グループの総決起をはかり、支持者、後援会員、サポーターへと活動の担い手を広げぬくことをおいてほかに道はありません。また、それこそが唯一の大道です。
多くの党と後援会のみなさんの奮闘があるものの、現状はまだ一部の運動にとどまっています。対話にとりくんでいる支部は7割弱です。党には、まだ発揮されていない大きな潜在力があります。「選挙に勝ちたい」という思いをすべてくみつくすならば、勝利の道は必ず開かれます。勝敗は、いま文字通りの全党決起をつくりだし、後援会・サポーターとともに、燃えに燃えてたちあがるかどうかにかかっています。
二つのことを訴えます。
一つは、すべての支部、グループ、党員が総決起し、比例代表選挙を、「自らの選挙」としてたたかおうということです。
「比例を軸に」、各比例ブロックの情勢判断、政治目標とスローガン、比例候補者の魅力を、党のすみずみまで徹底し、「ブロックは一つ」「全国は一つ」であらゆる力を総発揮しようではありませんか。比例代表選挙は、どこでも一票争う大激戦となっています。一つの支部単位で見れば数票、数十票の僅差で当落が分かれる選挙です。選挙情勢を、すべての同志のみなさんに率直に訴え、「たちあがらざるものなし」の総決起をはかろうではありませんか。
全国2200人の地方議員のみなさんが、「自らの選挙」以上の力を発揮して、この歴史的たたかいのけん引者となって大奮闘することを心から訴えます。
二つは、基本ビラを一枚残らず手渡し、SNSを駆使して、党員とともに、支持者、後援会員、「赤旗」読者、サポーターへと「担い手」を広げぬく--「総選挙必勝・『担い手』づくり大作戦」をやりぬくことです。
多くの政党が「右へ右へ」の流れにのみ込まれるもとで、かつての立民支持者、連合職場の労組役員、市民団体幹部などにも新しい期待と協力の輪が広がりつつあります。いつにもまして「担い手づくり」が勝負を決める選挙です。
いま高市首相に期待を寄せている人も、その多くは政治的・政策的な内容を支持しているわけではありません。また、投票先を決めていない人が多数存在します。情勢は流動的であり、あと6日間の奮闘で大きく変わる可能性をはらんでいます。わが党の大奮闘によって勝利・躍進への道を開くことは可能です。
「自民党政治に多くの政党がのみ込まれている。こんな時こそ日本共産党を」「比例は日本共産党、3票、5票と広げてください」--この働きかけを、最後の最後まで広げぬこうではありませんか。
大激戦・大接戦となっている沖縄1区で、「オール沖縄」の、あかみね政賢候補の勝利を必ずかちとるために、全国のみなさんの支援を集中することを強く訴えます。
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全党のみなさん。
日本の政治はいま大きな歴史的岐路に立っています。
高市・自民党が、内政・外交の行き詰まりを反動的に打開する企てを行い、それに多くの党が迎合するもとで、この逆流に日本の未来をゆだねるわけにはいきません。
かりに総選挙の結果、高市・自民党とそれに迎合・追随する勢力が多数を占めたとしても、日本共産党の議席が前進・躍進していれば、それは強権政治を許さず、新しい希望ある政治を開く、確かな土台となるでしょう。
この重大な政治戦で、日本共産党の勝利・躍進をかちとることは、日本の社会進歩に責任を負う革命政党としての日本国民に対する責任であり、歴史に対する責任です。
どんな困難なもとでも、社会進歩のために一筋に力をつくしてきた、104年の歴史を貫く不屈性を、いまこそ発揮しましょう。日本共産党員魂を発揮し、燃えるような全党決起で、必ず勝利をつかもうではありませんか。
常任幹部会は、全党のみなさんと心を一つに、最後の瞬間まであらゆる力をつくす決意です。

