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2026年2月3日

改憲暴走も白紙委任か

自維動き急 中道「論議深化」
憲法真ん中共同 共産党訴え

 高市早苗首相は、総選挙で多数となれば「白紙委任」を得たとばかりに国論を二分する問題で強権政治を断行しようと狙っています。その一つに改憲問題が急浮上しています。


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(写真)自民・維新の憲法改悪に関わる連立合意書の一部(左)と維新提言の一部

 高市首相は2日、遊説先で「自衛隊を実力組織として位置づけるため、憲法改正をやらせてください」と演説。自民党の古屋圭司選対委員長は1月31日のNHK番組で改憲論議促進の狙いをあけすけに語りました。大軍拡による実質的改憲と明文改憲―憲法をめぐる二重の暴走を許すのかが問われています。

 高市首相は、安保3文書の再改定を掲げ、集団的自衛権行使の実戦準備として、軍事費の対国民総生産(GDP)比2%を超える大軍拡の加速、非核三原則の見直し、武器輸出規制の撤廃などを企てています。戦力不保持と交戦権否認を定めた憲法9条を実質的に破壊し尽くすもの。突然の解散・総選挙は、こうした戦争準備への「白紙委任」を国民に求め、暴走の政治的基盤を固めようとするものです。

 同時に、改憲勢力はこの機に明文改憲の動きを加速させようと狙っています。

 昨年10月の高市・自民党と日本維新の会の連立合意では、日本維新の会の提言「二十一世紀の国防構想と憲法改正」を踏まえ「憲法九条改正に関する両党の条文起草協議会を設置する」と明記。「令和八年度(2026年度)中に条文案の国会提出を目指す」とし、すでに協議会は稼働しています。

 古屋氏は前述のNHK番組で、改憲原案の審査権限を持つ憲法審査会が動いていないとし「自民党で単独過半数、連立与党として安定多数、願わくは絶対安定多数(獲得)」という目標を強調。改憲発議を目指した国会での論議加速のための議席確保が選挙の狙いだと露骨に語りました。

 9条改憲の中身は何か。協議の土台とされる維新の「提言」では「憲法9条2項の削除による集団的自衛権の全面容認」だと明記。「我が国の存立危機に加え、同盟国の存立危機に対しても、集団的自衛権行使が可能となる」としています。「国防軍」の保持、軍事裁判所の設置など、2012年の自民党改憲草案と同様の内容となっています。国民民主党や参政党も9条改憲に積極的です。

 一方、自民党は公約で「自衛隊の明記」という故安倍晋三元首相が示した「9条1、2項を残しつつ憲法に自衛隊を明記する」案を掲げます。自衛隊の憲法明記で9条2項を空洞化する狙いです。維新との条文協議では2項削除論との調整が続いています。

 重大なことは、立憲民主党と公明党による新党「中道改革連合」が、基本政策に「自衛隊の憲法上の位置づけなどの国会論議を踏まえ、責任ある憲法改正論議の深化」と明記し、改憲論議を進める立場を打ち出したことです。

 公明党は「9条2項を残して自衛隊を明記」という安倍案に同調しつつ、72条もしくは73条に自衛隊を明記する案も提起してきました。旧・立民勢力が安保法制容認に転じ、「自衛隊明記論」と改憲論議の深化に同調する動きのなかで、議論が急速に進む危険があります。

 戦前の過酷な時期も反戦平和を貫き、いま9条や前文はじめ憲法をブレずに守り抜く日本共産党の存在意義はかつてなく高まっています。憲法を真ん中に置いた確かな共同を呼び掛け、結集軸として全力を尽くす、日本共産党の躍進こそ憲法を守る最大の力です。