昨年の参院選で初めて議席を得た「チームみらい」(安野貴博代表・参院議員)は、今回の衆院選で15人の候補を擁立しました。複数のメディア調査では、衆院でも初議席獲得の可能性があると指摘されています。どのような政策を掲げた政党なのでしょうか。
AI推進で原発
「チームみらい衆院選2026マニフェスト」は、「AIを本格的に普及させるためには膨大な電力が不可欠」だとしています。NHKの衆院選2026政党政策アンケート(以下NHKアンケート)でも原発は「今程度でよい」と容認。マニフェストでは「追加的な再エネ導入は国民負担の増加に繋(つな)がる」などと再生可能エネルギーに消極姿勢を示す一方、「2030年での原子力(発電)比率20~22%の達成を目指し、再稼働支援策を整備」「2030年時点で25基以上の運転を実現」するなどと、推進姿勢は明白です。「次世代型原子力(SMR、高温ガス炉など)の技術開発と普及を30年代後半以降に見据えて支援する」とも主張しています。
別姓はあいまい
社会政策では、「子育て減税」など子育て・結婚支援の政策を発表した一方で、多様な家族のあり方を「否定しない」としながら、言及は抑制的です。NHKアンケートには、同性婚を法律で認めることへの賛否について「どちらともいえない」と回答。夫婦別姓には「賛成」と回答しましたが、マニフェストでは「選択的夫婦別姓導入を有力な考え方としつつ、国民の声を集めて多角的に検討」するとしているだけです。
高齢者負担増へ
経済政策では、安野代表は24日のニコニコ動画主催のネット党首討論会で「他の政党と違ってほぼ唯一だと思うが、消費税減税をマニフェストに掲げていない」として、「現役世代の大きな負担になっている社会保険料をしっかり減らしていくことが必要だ」と強調。そのためには「高齢者の医療の自己負担割合、一律3割、原則3割に引き上げる」と言い放ちました。NHKアンケートでも与野党で唯一社会保障の財源として「高齢者の負担を増やすべき」だと明言しています。
高市政権を追認
みらいは昨年の臨時国会で、軍拡予算を盛り込んだ25年度補正予算に賛成し、高市政権の政治姿勢を追認しました。NHKアンケートでも、高市政権が掲げる「責任ある積極財政」は日本経済や財政状況に良い影響があるかとの質問に、野党で唯一「良い影響がある」と評価。マニフェストでは、「時代の変化に合わせて改正も視野に内容の検討を行う」と改憲を志向しています。
一方、自民党政治家の裏金事件や統一協会の政治介入、外交問題などについては、まったく言及しないか、手短な説明にとどまっています。みらいは「誰かをおとしめない、分断を煽(あお)らない、決めつけない」党だと強調しますが、高市政権の政治を追認しているのが実態です。

