日本維新の会や国民民主党が「社会保障改革」「社会保険料を下げる」をアピールしています。社会保険料の軽減は国民の切実な要求です。しかし彼らの言う「改革」は、「保険料を下げる」と称して国民の負担を重くし、医療を受けるのを妨げ、命を削る道です。
■暴走のアクセル役
維新は、自公維の3党合意(2025年2月)に国民医療費の4兆円削減を盛り込ませたことを成果だと誇り、実行の「アクセル」になると強調しています。
そのために維新が求めてきたのは、▽高額療養費制度の利用条件や範囲、負担上限の見直し(24年3月の「政策提言書」)▽同等の効能の市販薬がある医薬品(OTC類似薬)の保険外し▽高齢者の窓口負担を1割から3割に▽診療報酬の削減▽医療従事者の人件費「適正化」=削減の断行▽病床の削減―です。
国民民主党の玉木雄一郎代表は民放番組の党首討論(26日)で、「社会保障制度改革は(維新と)同じ方向」としたうえで「(医療費削減が)まだまだ足りない」とハッパをかけました。「医療が崩壊する」という医療関係者らの切迫した訴えで昨年末決まった診療報酬の引き上げを、「診療報酬を上げると社会保険料が増える」と批判しました。
玉木氏は、高額療養費制度の負担上限引き上げを「社会保険料を抑える方向での改革」と評価し、前回の総選挙で重点政策にしていました。今回も医療給付の「適正化」、75歳以上の窓口負担2倍化を公約しています。
チームみらいの安野貴博党首も、消費税減税より社会保険料軽減が優先だとし、財源のため高齢者の窓口負担を一律3割にするとのべます。
これらの政策がもたらすのは、患者の負担増と受診抑制、医療基盤の崩壊です。
■全世代の安心直撃
ことに大病や事故に遭った時などの支えである高額療養費制度の改悪は全世代の命と安心を直撃します。がんなどの長期治療で高額な医療費を負う患者の命を脅かします。
「治療が続けられない」という悲痛な声と国民の怒りで石破茂政権は「凍結」に追い込まれました。ところが高市早苗・自維政権は、「凍結」を解除し、上限引き上げを来年度予算案に盛り込みました。
法改定は必要なく、予算が通れば実施されます。自維だけでなく、予算に賛成を表明していた国民民主、「政権の一角」に入りたいと訴える参政党などの補完勢力にも議席を与えてはなりません。
石破政権の当初のひどい改悪案でも加入者1人当たり保険料軽減額は協会けんぽで月145円(労使折半後)、国保で125円。その引き換えは「命綱」の絶ち切りでした。
「社会保険料を下げる」と叫ぶ維新は大阪府で、国保への市町村独自の支援をやめさせ全国最悪水準の高い保険料にしています。所属議員は「国保料逃れ」までしていました。
日本共産党は、医療を立て直しつつ保険料を下げるために、医療財政の国の負担率引き上げを求めています。財源は大企業や富裕層への優遇税制是正や大軍拡の中止で賄います。そこに切り込むことこそ本当の改革です。

