「力の支配」を公言するトランプ米政権に付き従い、空前の大軍拡と「戦争国家づくり」に突き進む高市早苗・自維政権の暴走を止める―。総選挙の大争点の一つです。
■力の支配批判せず
国連憲章・国際法違反のベネズエラ侵攻、グリーンランド領有に向けた経済的・軍事的威圧など、トランプ大統領は「私には国際法は必要ない」とまで言って、「力の支配」に乗り出しています。
日本共産党の田村智子委員長が党首討論会で、トランプ政権の蛮行に口をつぐむ高市首相の態度を批判しても、首相は何も答えません。
これまで政府は曲がりなりにも、「法の支配」を主張し「力による現状変更」に反対してきました。トランプ政権の「力の支配」を認めることは、政府の従来の外交的立場とも矛盾します。これではロシアのウクライナ侵略、イスラエルのパレスチナでのジェノサイド(集団殺害)、中国の東シナ海や南シナ海での覇権主義の行動に対して批判の足場を失うことになります。
思考停止の「日米同盟絶対」から、自主的・平和的な外交への切り替えが急務です。
高市政権は、「力の支配」を振りかざすトランプ政権言いなりに、「戦争国家づくり」を加速させています。
米国防総省が今月下旬に公表した「国家防衛戦略」(NDS)は、各国の軍事費を国内総生産(GDP)の5%にすることを「新たな世界基準」と規定。5%目標を決めた北大西洋条約機構(NATO)加盟国以外の同盟国にもこの基準を満たすよう働きかけるとしています。28日には、来日中のコルビー米国防次官が外務・防衛両省の事務次官と早速会談し、NDSをめぐり協議しています。
高市政権は2022年の安保3文書で決めた軍事費2倍化=GDP比2%(11兆円)への引き上げを前倒しで行いました。昨年来、トランプ政権が求めているGDP比3・5%=21兆円(24年時点)への増額も否定していません。
さらに5%への引き上げとなれば30兆円(同)を超えます。これは、26年度政府予算案の年金・医療・介護の費用に匹敵します。
際限のない大軍拡は、国民への大増税・大負担増、社会保障などの予算大削減、戦時国債のような大借金なしに不可能です。理不尽極まりない要求は断固拒否すべきです。
■「戦争国家」ノーを
NDSは、中国に対抗し「第1列島線」(九州・沖縄―台湾―フィリピン)の軍事力強化を進め、同盟国に一層の貢献を求めるとしています。
自民党政権はこれまで、安保3文書に基づき、中国大陸にも届く長射程ミサイルの大量配備や弾薬庫の増設など、日本の「ミサイル列島化」を進めてきました。
高市政権はこうした動きをいっそう推進するため、安保3文書の改定を前倒しで今年行うと表明しています。その中で、国是である「非核三原則」の見直しや殺傷兵器の輸出全面解禁も狙っています。
総選挙では、平和と国民の暮らしを壊し、米国とともに戦争するための大軍拡と「戦争国家づくり」に「ノー」の意思を示すことが必要です。

