これでは高市早苗首相による裏金議員復権のための選挙ではないか。自民党が総選挙で裏金議員を大量に公認し、比例重複まで認めたことに驚きと怒りの声が広がっています。国民をなめきった態度です。裏金議員の復権を露骨にすすめる自民党に厳しい審判を下そうではありませんか。
■比例重複で復権へ
自民党が公認した裏金議員は43人にのぼります。重大なのは、前回総選挙では許さなかった比例代表への重複立候補を認め、復権への道をより確実に開いていることです。
前回総選挙では「悪質性が高い」として認めなかった議員も公認しています。萩生田光一元政調会長、西村康稔元経済産業相らで、高市首相はそれぞれ幹事長代行、選挙対策委員長代行の要職に起用、表舞台に復帰させています。さらに自民党公認とすることで全面復権を図り、極右的政治を推進するため、党内でみずからの基盤を強化しようという狙いがあからさまです。
高市首相は「それぞれの議員が丁寧に真摯(しんし)に説明を尽くしてきた」と強弁し、鈴木俊一幹事長も「前回選挙で国民の審判を受けた」とします。
しかし、そんな開き直りは通用しません。
そもそも裏金議員は政治倫理審査会でも「秘書に任せていた」などと弁明を繰り返すだけで、政治資金パーティーで裏金をつくった真相も責任も明らかにしていません。自民党はまともな調査もせず、政治資金規正法違反で問われている裏金議員の裁判も続いています。裏金づくりの全貌が解明されていないもとで、選挙が行われたことをもって審判を受けたなどという言い逃れは成り立ちません。
しかも前回の選挙で批判を受け、落選した議員まで「みそぎを受けた」と公認するのはまったく理屈にあいません。東京11区で落選した下村博文元政調会長は安倍晋三元首相がひきいた安倍派のパーティー収入の還流再開を求めたとされる人物ですが、比例重複まで認めています。
法務局から人権侵犯を認定されるなど数々の差別発言が批判を受け、参院選で落選した杉田水脈元衆院議員も公認し、復権を後押ししています。
参院選に大敗した自民党は昨年9月、総括文書をまとめました。そこで裏金問題について「国民の多くは、引き続き十分に納得していない厳しい現実がある」とし、「自民党に対する不信の底流となっている」と指摘していました。わずか4カ月足らずで「厳しい現実」は解消したとでもいうのでしょうか。
高市首相は解散表明の演説で裏金問題について一言もふれませんでした。その一方で「もう一度働くチャンスを与えていただきたい」と裏金議員を公認して開き直る態度は、国民をみくびる暴挙といわなければなりません。
■共産党の躍進こそ
裏金事件を明るみに出したのは「赤旗」のスクープでした。日本共産党は金権腐敗を追及するとともに、政治をゆがめる根本にある企業献金の即時全面禁止を訴えてきました。総選挙で共産党を躍進させることが裏金議員の復権をねらう高市政権へのもっとも確実な回答になります。

