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2026年1月26日

消費税減税どうする 各党の公約から(上)

財源が最大争点
共産党 一律5%に16.3兆円確保
他党 一時的・リスクも

表

 総選挙に向け、各政党が相次いで選挙公約を発表していますが、野党だけでなく、自民党までが「消費税の減税」を言い出しました。「社会保障の財源だから減税できない」「減税には時間がかかるから物価対策として効果的でない」などといって減税に背を向けていた自民党が、選挙になって急に減税を言い出すのは、票目当てとしか言いようがありません。

 しかし、自民党の公約は「すぐに減税を行う」というのではなく、「飲食料品は、2年間に限り消費税の対象としないことについて、今後『国民会議』において、財源やスケジュールの在り方など、実現に向けた検討を加速します」というだけです。「検討を加速」しても、「検討の結果、減税しないことにします」ということになるかもしれません。国民だましもいいところです。

●実現しなかったのは

 そもそも、昨年の参議院選挙ではどの野党も「消費税減税」を掲げ、選挙の結果、野党が衆参ともに多数となりました。「減税」を主張する議員が多数なのに、なぜ、減税が実現しなかったのでしょうか。それは、日本共産党以外の政党は、「減税」を言うだけで、その財源を具体的に示さなかったからです。これでは、自民党に「財源がない」「減税すれば社会保障財源がなくなる」と言われれば反論できず、減税の議論が進まなかったのです。マスコミでも指摘されているように、今度の選挙での消費税をめぐる争点は、減税の財源をどうするのかということです。

●共産党の財源提案は

 政府の予算案などによれば、来年度の消費税(地方消費税を含む)の税収見込みは34兆円となっています。すぐに消費税を廃止するには34兆円が必要になります。日本共産党は将来的には消費税の廃止をめざしつつ、緊急には一律5%に減税することを提案していますが、これだと16・3兆円です。また、食料品の税率をゼロにするのは5兆円が必要です。

 いずれにせよ、相当な規模の財源が必要ですから、税収の自然増などをあてにするのでは足りず、財源確保の計画が必要になります。

 日本共産党は、消費税減税のほか、社会保障や教育予算の拡充など、合わせて30兆円が必要になると計算して、それを確保するための財源を表のように示しています。消費税は、国や地方自治体の公共事業の工事費や、備品の購入、役所の水光熱費などにも課税されているので、消費税を減税すれば国や自治体の支出も削減できます。それと、大企業や富裕層に応分の負担を求める税制改革を合わせれば、消費税5%への減税財源は十分に確保できます。

●いっそうの物価高騰

 高市首相は、「2年間限定であれば、国債を発行せずに(減税財源を)確保できる」と語っています。特別会計などに余っている「埋蔵金」をかき集めるつもりかもしれません。逆に言えば、「財源がそれしかないから2年限定、食料品限定にする」ということです。しかし、これでは2年後には大増税になります。それを避けて減税を続ければ、結局、国債を大増発することになります。

 高市政権が「責任ある積極財政」と称して大軍拡・大企業へのばらまきなどを進める中で、昨年の補正予算と2026年度予算案を合わせれば40兆円を大きく超える国債発行が予定されており、さらに「財源案なき消費税減税提案」が加わって財政への不安が強まり、急速に金利上昇と円安が進んでいます。こうした「無責任な放漫財政」が続けば、いっそうの物価高騰が引き起こされ、消費税減税の効果も吹き飛んでしまいかねません。

 野党の一部にも、財源を明示せず、消費税減税を主張する党がありますが、これでは物価高騰をますますひどくしてしまう点は、自民党と同じです。

●大株主応援の「中道」

 立憲民主党と公明党が合流して結成された「中道改革連合」は、「食料品の消費税ゼロ」を恒久的に実施し、その財源を「政府系ファンド」の運用益で賄うとしています。「政府系ファンド」とは、公明党が以前から提案していたもので、公明新聞(12月3日付)によれば、年金積立金、外為特会(外国為替資金特別会計)の資金、日銀が保有する株式投資信託など、合わせて500兆円を「政府ファンド」として株式投資などで運用するというものです。

 これは、(1)公的な資産を株式投資などのリスクにさらす、(2)年金積立金の運用益を減税財源に使うのは年金資金の流用である、(3)安倍政権の株式市場への公的マネー投入(約80兆円)を大きく上回る資金投入で、政府自身が株価をつりあげ、大株主や海外投資家のもうけを増やすことになる―という問題があります。(つづく)

 (日本共産党政策委員会 垣内亮)