衆院解散を受けた総選挙(27日公示、2月8日投開票)が迫っています。自民党政治を変えて、国民の暮らし最優先の政治へと切り替え、米国言いなりに「戦争する国づくり」を進める高市政権に歯止めをかけられるかどうかが問われています。日本共産党と各党の選挙政策から、立ち位置がはっきりしてきました。
■「大企業優先」を転換
「物価高から暮らしをどう守るか」―。日本が直面する最優先課題が物価高対策です。自民党は2年限定で飲食料品を消費税の対象外とする方針を示しました。しかし、公約では「実現に向けた検討を加速する」というだけ。結局、世論に押され、慌てて持ち出したにすぎません。
問題は財源です。大株主・大企業応援から、国民の暮らし第一の政治に切り替えなければ、財源は生まれてきません。財源がなければ、いくら消費税減税を掲げても“絵に描いた餅”で終わります。
自民党は、消費税減税の財源は何も示せず、「国民会議」で議論するというだけ。それどころか、「責任ある積極財政」の名で国債を大増発し、大企業や軍事費へのばらまきを続けようとしています。責任ある財源論を示さず、ばらまきを続けようとするから、財政悪化を懸念して急激な円安や金利上昇が起きているのです。
これに対し、日本共産党の消費税5%減税の提案は、不公平税制をただすこととセットです。自民党政治は、消費税増税を繰り返す一方で、大企業と大株主には減税と優遇を拡大してきました。税の不公正をただし、応分の負担を求めれば、財源は十分つくれます。
物価高騰を上回る大幅な賃上げをどう実現するのかも焦点です。
自民党の財界・大企業優先の政治のもとで、大株主と大企業への“富の一極集中”が極端にひどくなっています。大企業が利益をあげても株主への配当と内部留保の積み増しに充てられ、労働者に回ってこない仕組みが、自民党政治によってつくられてきました。この“富の偏在”をただし、労働者がつくりだした富を労働者の手に取り戻す大改革に取り組む必要があります。
日本共産党は最低賃金を全国どこでもすぐに1500円に引き上げ、1700円を目指します。時給1500円では、手取り月額20万円程度となり、物価高騰に苦しむ国民全体の賃金の底上げにつながります。
賃上げ実現のカギは、中小企業への支援です。社会保険料の減免や賃金助成などをおこないます。同時に、人手不足が深刻なエッセンシャルワーカーの賃上げは急務です。官公需で働く人の賃上げなど労働条件をよくする公契約法(条例)をつくります。
■米国言いなりやめる
国際秩序を破壊し、「力による支配」を許していいのかどうかも大事な争点です。トランプ米大統領はベネズエラ侵略をはじめ国際秩序を破壊する暴挙を積み重ねています。ところが、高市政権は米国の蛮行を一切批判できないばかりか、米国に付き従い、日米一体の「戦争する国づくり」を加速しています。
安保3文書に基づく軍事費の国内総生産(GDP)比2%への引き上げを前倒しでおこない、長射程ミサイルの大量配備も進めています。国民を監視し、基本的人権を侵害する「スパイ防止法」の制定や非核三原則の見直し、武器輸出全面解禁まで狙っています。
ところが、日本共産党以外の党は高市政権の暴走を止めるどころか追随しています。連立政権を組む日本維新の会は高市政権の「アクセル役」を自認。憲法9条2項の削除や「集団的自衛権の全面容認」まで公約しています。
一方、立憲民主党は公明に合流して新党を結成。「存立危機事態における自国防衛のための自衛権行使は合憲」だとして集団的自衛権行使を容認しました。基本政策では「原発の再稼働」「責任ある憲法改正論議の深化」なども掲げ、立民が掲げていた企業・団体献金禁止の旗も降ろしました。
高市政権の暴走を止めるには、米国言いなりをやめ、外交の力で平和をつくる自主自立の日本を目指さなければなりません。
日本共産党は、「防衛特別所得税」などの軍拡増税をやめさせ、平和も暮らしも壊す軍事費の大増額に反対します。長射程ミサイルの配備に反対し、武器輸出の禁止と非核三原則の堅持・法制化を進めます。「スパイ防止法」に反対し、憲法9条を守り抜きます。
政界全体が右へ右へと寄っていくなか、アメリカ言いなりの自民党政治に対しブレずに対抗軸を掲げ続ける日本共産党を伸ばしてこそ、高市政権の危険な暴走を止め、自民党政治を変えることができます。
自民党
2年間に限り、軽減税率の対象となる飲食料品を消費税の対象としないと公約。ただ、財源も実施時期も示していません。
人工知能(AI)や半導体、量子や核融合、航空、宇宙など、大企業を中心とした各分野に集中投資すると明記。大企業応援政治を表明しています。
選択的夫婦別姓には触れず、「通称使用の法制化」を掲げています。
「日米同盟を基軸」とし、対外情報機関の設置や安保3文書の改定などを掲げ、武器輸出の全面的な解禁を狙っています。憲法に自衛隊や緊急事態対応を明記するとしています。
中道改革連合
今秋からの恒久的な「食料品消費税ゼロ」を明記。財源は政府系の「ジャパン・ファンド」を創設するとしていますが、資産運用はリスクが高く、安定財源とはいえません。
基本政策(綱領)では安保法制は「合憲」だとしていますが、政策では「現実的な安全保障政策」だとし表現をぼかしました。
「原発ゼロ」に政策で言及せず、基本政策(綱領)では原発再稼働も容認。企業・団体献金の「廃止」は掲げず、「規制強化」にとどめました。
日本維新の会
社会保障では、医療費の年間4兆円以上削減を掲げています。具体化として高齢者の医療費窓口負担の3割負担増、「OTC類似薬」の保険外しなどを掲げています。
憲法を巡っては、緊急事態条項の創設や、9条2項の削除と集団的自衛権行使の全面容認、自衛権の明記などを掲げています。
民意を切り捨てる衆院議員定数の1割削減を掲げています。
国民民主党
ロシアによるウクライナ侵略や「中国の急速な軍備拡大」などを挙げ、「自衛のための打撃力(反撃力)」を保持するとし、大軍拡の推進を表明しました。
原子力を「電力供給基盤における重要な選択肢」と位置づけ、原子力発電を最大限活用すると明記。「安全基準を満たした原子力発電所の早期再稼働」を掲げています。
参政党
消費税の段階的廃止を掲げていますが、明確な財源は示していません。
外国人政策では、「日本を『移民国家』にしない」などと、「受け入れ総量と運用を厳格化」することを主張。「スパイ防止法」を推進します。
子育て政策では、「行き過ぎた母子分離政策」などと主張し、「0歳児保育の抜本的な見直し」を訴えています。
れいわ新選組
消費税とインボイス制度の廃止、社会保険料を国費負担で引き下げることなどを主張。それらの財源として、大企業優遇税制の撤廃などとともに「新規国債の発行も財源の一つ」だと主張しています。
社民党
大企業に応分の負担を求めつつ中小零細企業の負担を軽減し、「消費税ゼロ」を主張。集団的自衛権の行使容認、敵基地攻撃能力の保有、軍事増税・国債発行に反対し、安保法制の撤廃も掲げました。選択的夫婦別姓と同性婚の実現なども明記しています。

