自民党は21日、衆院選の第1次公認候補284人を発表しました。22日発表分も含めて派閥裏金事件に関与した議員・元議員38人が含まれ、比例代表との重複立候補を認める方向です。石破政権時の前回2024年の衆院選では裏金議員の一部を非公認とし、公認候補も比例重複を認めませんでしたが、方針を一転。裏金事件を不問にする高市政権の無反省ぶりが改めて浮き彫りになりました。
公認された裏金議員には、前回非公認の萩生田光一幹事長代行、西村康稔元経済産業相、下村博文元政調会長らが含まれます。自民党の鈴木俊一幹事長は「前回衆院選で国民の審判を受けた」などと説明しました。
しかし、前回衆院選では出馬した裏金議員46人のうち28人が落選。裏金事件に対する国民の厳しい批判を受け、自民党は過半数割れに追い込まれました。昨年の参院選でも惨敗し、自民党は裏金問題を「党に対する不信の底流」だと総括。国民が選挙で示した「審判」は、金権腐敗の自民党政治ノーです。
しかも、組織的犯罪である裏金づくりの経緯や使途など真相はいまだ解明されておらず、裏金議員の説明責任も尽くされていません。選挙で“みそぎが済んだ”などという身勝手な言い分は通用しません。
高市早苗首相は、真相解明や企業・団体献金禁止に背を向けるばかりか、旧安倍派の裏金議員を要職に起用し、復権させる姿勢を露骨に示しています。前回衆院選では公認しても比例重複を認めず多くが落選しましたが、今回は比例名簿にも登載し、「比例復活」で裏金議員を守ろうとしています。かつて所属した旧安倍派の議員の返り咲きを促し党内基盤を強固にしたいとの思惑が透けてみえます。裏金議員復権のために選挙をするかのようです。
自民党が公認した裏金議員(第1次分)
自民党が1次公認した裏金議員。氏名のあとの()内は、選挙区、裏金額(単位=万円)、前回衆院選当落(○=当選、×=落選)
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和田義明(北海道5区 990 ×)、木村次郎(青森3区 236 ×)、藤原崇(岩手3区 14 ×)、西村明宏(宮城3区 554 ×)、上杉謙太郎(福島3区 309 ×)、簗和生(栃木3区 1746 ○)、福田達夫(群馬4区 98 ○)、柴山昌彦(埼玉8区 896 ○)、大塚拓(埼玉9区 994 ×)、三ツ林裕巳(埼玉13区 2954 ×)、松野博一(千葉3区 1051 ○)、山田美樹(東京1区 76 ×)、丸川珠代(東京7区 822 ×)、下村博文(東京11区 476 ×)、平沢勝栄(東京17区 1817 ○)、小田原潔(東京21区 1240 ×)、萩生田光一(東京24区 2728 ○)、高鳥修一(新潟5区 544 ×)、小森卓郎(石川1区 70 ○)、佐々木紀(石川2区 184 ○)、稲田朋美(福井1区 196 ○)、若林健太(長野1区 368 ×)、宮下一郎(長野5区 12 ○)、鈴木淳司(愛知7区 60 ×)、青山周平(愛知12区 230 ×)、根本幸典(愛知15区 420 ○)、鈴木英敬(三重4区 280 ○)、中山泰秀(大阪4区 908 ×)、加納陽之助(大阪10区 40 ×)、宗清皇一(大阪13区 1408 ×)、谷川とむ(大阪19区 188 ×)、関芳弘(兵庫3区 836 ○)、西村康稔(兵庫9区 100 ○)、井原巧(愛媛2区 168 ×)、宮内秀樹(福岡4区 161 ○)、武田良太(福岡11区 1926 ×)、加藤竜祥(長崎2区 10 ○)

