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2026年1月23日

きょうの潮流

 送られてきたのは、長崎へ修学旅行に行った小学6年生の感想文でした▼「この前までは戦争はかっこいいと思っていたぼくは、このむごたらしさがやっと分かった」「世界でただ一つの原爆被爆国となった日本は、核兵器をつくらない、持たない、持ち込ませないという非核三原則をつらぬき、あきらめずに地球上から核兵器をなくす努力を続けることが大切だ」▼原爆を学び、この国の進路まで示した40年以上前の文章。それを本紙に寄せてくれたのは長崎で被爆した吉崎幸恵さんです。非核三原則の見直しに踏み出そうとする高市首相への驚きと怒りからでした▼5歳の時に自宅で被爆した吉崎さん。ガラスの破片で足を切ったこと、防空壕(ごう)で泣き叫ぶ子どもの声を鮮明に記憶しています。ただ自身の体験だけではあの地獄を語れないと他の被爆者からも話を聞き、移り住んだ福岡で語り部の活動を続けてきました▼被爆80年の昨年は韓国に招かれ、日本で被爆した人たちと交流。思いを分かち合いました。世代や国境をこえて被爆の実相は語り継げる、人類は核なき世界を実現できる、と。そんな被爆者の願いが実った核兵器禁止条約が発効から5年を迎えました。いまや99カ国・地域が署名、74カ国・地域が批准し世界の本流に。日本でも多くの地方議会が政府に対し条約参加を求めています▼85歳になる吉崎さんは、病身の今も平和活動にいそしんでいます。平和は守るものでも、祈るものでもない、闘い取るもの―。その信念を胸に。