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2026年1月22日

暮らし・平和・人権 国民のためにブレずにはたらきます

2026年1月21日 日本共産党の総選挙政策

 日本共産党の田村委員長らが21日発表した「暮らし・平和・人権 国民のためにブレずにはたらきます」と題する総選挙政策アピールと重点政策は次のとおりです。


高市自民・維新政権と正面から対決し、自民党政治そのものを変える

 「大義なき党利党略解散」――高市首相が「経済優先」「目の前の仕事に取り組む」など自身の言葉をひるがえし、解散・総選挙に打って出ました。なぜ突然の解散か。理由は明確です。内閣支持率こそ高いものの、実態は深刻な行き詰まりに直面しているからです。

 内政では、物価高に有効な対策がありません。外交では、高市首相の「台湾有事」発言をきっかけに日中関係が最悪です。「政治とカネ」、統一協会との癒着など、首相自身にかかわる重大疑惑が浮上し、連立相手の日本維新の会をめぐって「国保逃れ」という悪質な脱法行為まで発覚しました。どの問題でも国民が納得する説明ができず、国会論戦に耐えられない、ならば支持率が高いうちに解散・総選挙で政権延命を図りたい――「行き詰まり・疑惑隠し解散」にほかなりません。主権者・国民置き去りの党利党略の政治に、主権者・国民のきびしい審判をくだしましょう。

 いま日本の政治は、多くの党が右へ右へとなびき、政治の中身では自民党政治にのみ込まれる状況が生まれています。しかし、この道では、多くの国民の願い、世界の流れと深刻な矛盾を広げ、直面する困難を解決することはできません。

 日本共産党は、高市自民・維新政権と正面から対決し、自民党政治そのものを変えることを訴えます。

 ――大株主と大企業応援の政治から、国民の暮らし第一の政治へと転換し、物価高から暮らしを守り、暮らしに安心と希望を届けます。

 ――「力の支配」をふりかざすアメリカ言いなりをやめ、外交の力で平和な日本とアジアをつくります。

 ――一人ひとりの人権、個人の尊厳が大切にされる社会のために、政治の姿勢を転換し、差別と分断をあおる政治を許しません。

 日本共産党は、暮らし・平和・人権、国民のためにブレずにはたらき、自民党政治そのものを変えるため断固たたかいます。どうか大きくしてください。


大株主・大企業応援から、国民の暮らし第一の政治に--物価高から暮らしを守り、暮らしに安心を

 物価高で暮らしが苦しい、暮らしが不安だという多くの国民の声に、政治がどう応えるのか。日本共産党は、大株主・大企業応援の政治から、国民の暮らし第一の政治へのチェンジを訴えます。

株価も大企業の利益も“史上最高”、でも暮らしは“赤字”

 株価は5万円をこえ史上最高値を突破しました。大企業は史上最高益を4年連続で更新しています。ところが暮らしは、物価高が続き、実質賃金は11カ月連続で減少し、アベノミクスが始まった12年前と比べて年額34万円も減りました。企業倒産は12年ぶりに1万件をこえ、その大半は中小企業です。国民には「経済が回復している」などという実感はありません。

自民党の二つの経済失政の大転換が必要です

 なぜ、こんなことになっているのでしょうか。自民党の経済政策が財界・大企業の利益優先で、国民の暮らしをないがしろにしてきたためです。二つの大失政の大転換が必要です。

 大株主と大企業への“富の一極集中”ただし、働く人に……第一は、自民党の財界・大企業優先の政治のもとで、大株主と大企業への“富の一極集中”が極端にひどくなっていることです。大企業が利益をあげても、株主への配当と、内部留保の積み増しにあてられ、労働者にまわってこない仕掛けが、自民党政治によってつくられてきました。この12年間で株主への配当は2・8倍になり、大企業の内部留保は、333兆円から561兆円へ、200兆円以上も積み上げられています。

 株価をつり上げて株主の資産を増やすための「自社株買い」が急増しています。この2年間に上場企業が自社株買いに使った資金は33兆円で、これらの企業の正社員給与総額の2年分に匹敵する規模です。

 「株主利益率」を上げるために、「黒字リストラ」という異常なことまで起きています。昨年、早期退職を募集した企業の7割が黒字です(東京商工リサーチ調査)。

 利益をもっぱら大株主にまわしてしまう経済では、賃上げも、設備投資も低迷し、企業や産業のまともな発展もありません。

 アメリカやフランスでは、「自社株買い」に課税するなどの規制に乗り出しています。日本でも必要な規制に踏み出し、労働者がつくり出した富を、労働者の手に取り戻す大改革に取り組みます。

 物価高騰は“政治災害”、暮らしを守る政治に……第二は、「アベノミクス」の「異次元の金融緩和」などの金融・経済政策が、異常円安をまねき、食料品をはじめ輸入品の価格を押し上げ、物価高の最大の原因となっていることです。さらに高市政権が「積極財政」の名で、国債を大増発して、大企業や軍事費へのバラマキをしていることが、円の信頼を低下させ、異常円安を加速させ、国債価格の下落=金利上昇を招いています。国民を苦しめている物価高は、自民党政治がもたらした政治災害です。

 ところが高市政権は、大失敗した「アベノミクス」を天まで持ち上げています。こんな政権に日本経済のかじ取りを任せることはできません。

すべての国民に安心と希望をとどける政治を--日本共産党の提案

 ――物価高騰を上回る大幅な賃上げ

 高市政権は、最低賃金1500円への引き上げ目標さえ投げ捨てました。給料が物価に追いつかない、日々の生活にいっぱいで希望がみえない――暮らしの不安が広がる社会では「強い」経済になるはずがありません。中小企業への直接支援と一体に、最低賃金を全国どこでもすぐに1500円に引き上げ1700円にします。大企業の内部留保に時限的に課税して5年間で10兆円以上の財源をつくり中小企業の賃上げを支援するとともに、賃上げ分を課税から控除して、大企業の賃上げも促進します。

 人手不足が深刻なエッセンシャルワーカーの賃上げが急務です。国が決めている公定価格や報酬の見直しなどで、介護・医療・保育・福祉で働く労働者の賃金を大幅に引き上げます。

 ――労働時間を短縮し、“自由な時間”を増やす。

 労働時間が長くて、生活時間が足りない、子育てや家庭に犠牲、もっと自分の時間が欲しい――労働者の6割が「労働時間を減らしたい」と訴えています(全労連アンケート調査)。過労死や長時間労働による健康被害も深刻です。高市政権は、労働時間短縮どころか、残業時間の上限規制の緩和を打ち出しています。断固反対します。賃上げと一体に「1日7時間、週35時間」労働制をめざします。

 ――消費税の廃止をめざし、ただちに5%に減税、インボイスは廃止。

 高市政権は、国民の世論に押され「2年限定の食料品消費税ゼロの検討促進」と言い出しました。しかし財源をどうするかを問われ、首相は明らかにしませんでした。「2年間」「食料品だけ」という、一時的・部分的減税では、暮らしを守る効果は限定的なうえに、2年後に「増税不況」をもたらしてしまうという問題もあります。

 いま多くの党が消費税減税を公約に掲げていますが、「大企業と富裕層への行き過ぎた減税・優遇をただす」という責任ある財源論を明らかにしている党が、日本共産党です。日本共産党は、消費税廃止をめざし、ただちに5%に減税、インボイス廃止を実行します。責任ある財源論を示すこの党をのばすことが、消費税減税への確かな道です。

 ――社会保障の削減路線をやめさせ、拡充にきりかえる。

 医療費4兆円削減をはじめ社会保障の削減・抑制路線をやめさせ、国の予算を大幅に増やして医療・介護の危機を打開します。物価高に見合う年金額に引き上げます。最高裁で違法判決が下された生活保護削減を復元し、必要な水準に引き上げます。

 ――教育への公的支出を増やし、教育費の負担軽減を。

 先進国最低水準の教育への公的支出を増やして、学費値上げの中止、値下げをはじめ、教育費の重い負担を軽減します。

 ――食と農の安心を。

 農業を国の基幹産業に位置づけ、際限ない輸入自由化をとめ、安心して再生産できる価格保障・所得補償を行い、食と農の安心をとりもどします。

 ――原発の再稼働・新増設に反対し、“原発ゼロ”の日本をめざす。

 地震・津波国日本での原発は、命と健康、ふるさと、地球環境を深刻な危険にさらします。再生可能エネルギーの活用などエネルギー政策を転換します。

 ――公平・公正な財源政策で、暮らしを支える予算を確保する。

 いま世界では、「タックス・ザ・リッチ」=「富めるものに課税を」の声が広がっています。日本共産党は、大企業や富裕層への減税と優遇をただす「公正な課税」で財源をつくります。「アベノミクス」で拡大された大企業減税は、年間11兆円にもなりました。所得税の最高税率が引き下げられ、大株主優遇税制で所得1億円を超えると逆に税率が下がるという「1億円の壁」が続いてきました。こうした不公正・不公平にメスを入れます。

 大企業・富裕層への減税と優遇を見直し、軍事費大増額、大型開発や大企業補助金の見直しなどで、30兆円の財源をつくり、消費税を5%に減税することをはじめ、社会保障、福祉、教育などの暮らし応援の予算をふやす、税制と財政の改革の提案をしています(詳細は「重点政策」)。

「力の支配」をふりかざすアメリカ言いなりをやめ、外交の力で平和をつくる自主自立の日本を

アメリカ言いなりを続けてよいのでしょうか

 トランプ政権が国際秩序を壊す暴挙を重ねるなか、日本の姿勢が問われています。

 トランプ政権による1月のベネズエラ侵略は、いかなる理由があっても正当化されない国連憲章・国際法違反です。「グリーンランドをよこせ」といって、経済的・軍事的威圧を行うなど、その矛先は、米国の同盟国にも向けられています。またトランプ大統領は、66もの国連・国際機関からの脱退を指示しました。それには国連気候変動枠組み条約など気候危機対策の重要な枠組みも含まれます。科学的知見と国際協調を否定し、地球規模の課題への取り組みに背を向けるのは、許されない逆行です。

 ところが高市政権は、こうしたトランプ政権の蛮行を一切批判できずにいます。「法の支配」を掲げてきた日本政府の外交上の立場とも矛盾する事態に陥っています。これではロシアのウクライナ侵略、パレスチナでのジェノサイド、東シナ海の緊張――世界のどこであれ、「力による現状変更」を許すなと批判する立場を失うことになります。

 ――「日米同盟絶対」で、「力の支配」を公言するトランプ政権にひとことも批判できない“アメリカいいなり”外交から、自主的平和的外交に切り替えます。

 ――国連憲章と国際法に基づく平和の国際秩序をつくる外交に取り組みます。

平和と暮らしを壊し、憲法も専守防衛も眼中にない大軍拡を止める

 高市政権は、「力の支配」を公言するトランプ政権に、「日米同盟絶対」で付き従い、日米一体の「戦争国家づくり」を加速させています。

 安保3文書に基づく軍事費GDP比2%への引き上げを前倒しで進めました。トランプ政権が求める3・5%=21兆円へのさらなる引き上げにも、すすんで応じようとしています。この4年間、軍事費は毎年、毎年1兆円規模で増額され9兆円にも膨れ上がっています。それをさらに21兆円に増額するというのです。いま医療と介護と生活保護に投入されている国費は全部で18兆円です。それを大きく上回る大軍拡は、国民への大増税、大負担増と社会保障や教育などの予算の大削減、「戦時国債」のような大借金なしでは不可能です。

 そこまで軍事費を増やして、何をするのでしょうか。東アジアの広範囲が射程圏内に入る長射程ミサイルを大量に配備し、弾薬庫の増設も進めています。他国に脅威を与えるような兵器を各地に配備することは憲法に反し、「専守防衛」さえ投げ捨てるものです。攻撃拠点は一番の標的にもなります。日本列島の「ミサイル列島化」に反対します。

 高市政権は、今年、安保3文書の改定を前倒しで行うとしています。そこでは、国是としてきた「非核三原則」の放棄をねらっています。唯一の戦争被爆国として、到底許されません。「国際紛争を助長するから慎む」としてきた武器輸出の全面的な解禁もねらっています。日本を「死の商人国家」としてしまってよいのでしょうか。どれもこれも、憲法9条に基づく平和国家をうち捨てる、タガが外れた暴走というほかありません。

 ――軍事費の大増額に反対し、軍事費「GDP比3・5%」=21兆円を許しません。「防衛特別所得税」などの軍拡増税をやめさせます。

 ――他国を攻撃するための長射程ミサイル配備・ミサイル列島化をはじめ、アメリカとともに戦争するための大軍拡に反対します。

 ――沖縄・辺野古の米軍新基地建設に反対します。日米地位協定の抜本改定を求めます。

 ――非核三原則の放棄を許さず、核兵器禁止条約への参加を求めます。

 ――日本を「死の商人国家」にする武器輸出全面解禁に反対します。

 ――国民を監視し、基本的人権を侵害する「スパイ防止法」に反対します。

 ――集団的自衛権を容認し、米軍とともに戦争する国づくりをすすめる、憲法違反の戦争法=安保法制を廃止します。「安保3文書」を撤回させます。

 ――憲法9条を守り抜き、改憲策動を許しません。

日中関係--言うべきことを言いつつ、両国関係の前向き打開の外交に力つくす

 高市首相の「台湾発言」――台湾海峡で米中衝突が起これば、「どう考えても存立危機事態になりうる」との発言が、日中関係の極度の悪化を引き起こしています。この発言は、日本が攻撃されていなくても、中国との戦争を行うことがありうると宣言したものであり、憲法に違反するとともに、1972年の日中国交正常化のさいに交わされた日中共同声明を踏みにじる、愚かで危険な発言です。首相に、いまからでも発言を撤回することを強く求めるものです。

 日本共産党は、首相の「台湾発言」の撤回を求めるとともに、中国側に対しても、(1)ごく一部の右翼的潮流と日本国民を区別すること、(2)この問題を両国の人的交流、文化交流、経済交流にリンクさせないこと、(3)事実にもとづかない言動、対立をあおる言動を慎むことを提起しています。わが党のこの立場は、中国の政府と党にも直接伝えています。この立場から、いま行われている中国による経済的威圧には反対します。

 日中関係の根本的打開の方向としては、2023年3月、「日中関係の前向きの打開のための提言」を発表し、2008年の日中首脳会談で合意された「双方は、互いに協力のパートナーであり、互いに脅威とならない」を日中双方が順守することなどを、両国政府に直接働きかけてきました。東シナ海での力を背景にした現状変更の動きを慎むこと、台湾問題はあくまでも平和的に解決されるべきことなどを、中国側に提起してきました。

 ――「日中提言」にもとづき、中国に対して言うべきことを言いつつ、両国関係の前向きの打開のための外交に知恵と力をつくします。

 ――台湾海峡の平和と安定は、地域と世界の平和と安定にかかわる重要な問題です。日本共産党は平和的解決を強く求めます。そのさい、台湾住民の自由に表明された民意を尊重すべきです。わが党は、中国の台湾に対する武力行使や武力による威嚇に反対します。同時に、日本と米国が軍事的に関与・介入することに反対します。

「東アジア平和提言」にもとづき、対話と包摂で平和をつくります

 特定の国を敵視し、排除する政治に、平和への展望はありません。アメリカにつくのか中国につくのかといった「ブロック政治」の発想では、果てしない軍拡競争、軍事対軍事の悪循環をもたらし、逆に平和と安定を脅かすリスクを高めます。そうではなく、地域のすべての国を包摂した対話の枠組みをつくり発展させることが必要です。

 日本共産党はそのために、「東アジア平和提言」を提唱し、独自に野党外交も行ってきました。ASEAN(東南アジア諸国連合)ではすでに、年間1500回もの対話で相互理解と信頼醸成をすすめ、「平和と協力」の地域に向けた努力が重ねられています。ASEANと手を携え、東アジアのすべての国が参加する枠組みをともにつくることがいまこそ必要です。

 ――「東アジア平和提言」にもとづき、対話と包摂で平和をつくる独自の外交に力をそそぎます。

一人ひとりの人権、個人の尊厳が大切にされる社会に--差別と分断をあおる政治を許しません

ジェンダー平等社会実現へ、ともに力をあわせます

 ジェンダー平等後進国の日本で、社会のさまざまな分野で、変革を求める運動が起き、ねばり強く広がっています。ところが高市首相は、選択的夫婦別姓の実現を阻止するために、第6次男女共同参画計画の答申案に突然、「通称使用の法制化」の検討を盛り込むなど、ジェンダー平等を求める多くの国民の願いに逆行しています。ジェンダー平等は、誰もが人間らしく、尊厳を持って生きられる社会の大前提です。

 ――選択的夫婦別姓、同性婚の法制化を実現します。

 ――男女賃金格差の是正にむけ、企業に賃金格差の実態を正確に公表させるとともに、格差是正の計画策定を義務づけ、政府がそれを監督・奨励する仕組みをつくります。

差別と分断をあおる極右・排外主義の政治に、断固として反対を貫きます

 社会に差別と分断を持ち込む排外主義に政治が迎合し、利用するという深刻な問題が起きています。外国人観光客のマナー違反や政府が「観光立国」政策をすすめた結果起きている「オーバーツーリズム」の被害などと、難民認定申請者や外国人労働者を意図的に結び付け、強制送還を加速する「ゼロプラン」を策定し、日本で育った子どもも含めた送還まで進めています。しかし、不動産価格の高騰が外国人だけに限らない投機的売買の拡大を原因としているように、この間「外国人問題」として語られてきたことの多くは政治に責任があります。

 暮らしの困難や政治への閉そく感を外国人への敵意に向けさせ、ジェンダー平等にも背を向けて、社会に差別と分断を広げることは、民主主義と人権を著しく踏みにじる行為であり、決して許されません。

 ――差別と分断をあおる極右・排外主義の政治に、断固として反対を貫きます。一人ひとりの尊厳が大切にされる社会の実現へ、力を合わせます。

日本共産党には政治を変える力があります--この党の躍進を

 日本共産党には、政治を変える力があります。

 自民党の裏金問題を暴露し、追及したのは、日本共産党と機関紙「しんぶん赤旗」です。「しんぶん赤旗」の報道をもとに、検察への告発が行われ、検察が政治資金規正法違反で摘発したことでメディアも報道し、自民党も逃れられなくなり、衆参両院で与党過半数割れという国民の厳しい審判を受けたのです。日本共産党と「しんぶん赤旗」がなければ、いまも「裏金は裏のまま」でした。

 日本共産党は、草の根の力で国民とともに要求実現を進めます。全国2200人をこえる地方議員と1万7千の党支部が、国民と結びつき、要求実現に日夜取り組んでいます。学校給食の無償化も、子どもの医療費無料化も、住民のみなさんが地方議会に請願を出し、力を合わせて採択を広げ、国民の声を背景に国会で論戦し、国政を動かすまでになりました。

 日本共産党は、企業・団体献金も、政党助成金も受け取らず、誰に遠慮もなく、不正を追及できます。口先だけではない、ほんものの改革の力があります。

 共同の力で政治を変える――日本共産党の大方針です。一致する政党や団体、そして幅広い市民の方々と力を合わせてこそ、自民党政治を変えることができます。いまも、日本共産党は、高市政権とそれに迎合する勢力に正面から対決して、「憲法を真ん中にすえた確かな共同」をよびかけ、共同の力で、日本国憲法を壊す戦争への道、極右・排外主義の流れに立ち向かおうと力をつくしています。

 日本共産党をのばせば、政治は必ず変わります。どうか、この選挙で日本共産党を躍進させてください。「比例代表は日本共産党に」の声を広げに広げてください。沖縄1区での宝の議席を守らせてください。国民のみなさんのご支援を心から訴えます。


日本共産党の重点政策

1、大株主・大企業応援から暮らし応援に

(1)賃上げと労働時間短縮で暮らしを応援します

●物価高騰を上まわる大幅賃上げを

 実質賃金は11カ月にもわたってマイナスを続けています。一方、大企業は4年連続で最高益を更新中。労働者の賃金や取引企業の単価引き上げに回らず、株主への配当や自社株買いにかり回ったうえ、内部留保が561兆円も積み上がる……この日本経済の構造的なゆがみに切り込んで、大企業も、中小企業も、大幅な賃上げを行うことが、物価高を打開する一番のカギです。

――政治の責任で賃上げをすすめます。高市首相は最低賃金の目標を投げ捨ててしまいました。最低賃金を時給1500円、手取り月額20万円程度にすみやかに引き上げ、1700円にします。地方格差をなくし全国一律最賃制を確立します。

――賃上げ実現のカギは、中小企業への支援です。岩手、福島、群馬、茨城、奈良、徳島などの県で中小企業への直接支援を実施しています。社会保険料の減免や賃金助成など、国の責任で中小企業の賃上げを支援します。

――大企業の内部留保に時限的に課税して、5年間で10兆円以上の財源をつくり、労働者の7割が働く中小企業の賃上げへの直接支援の財源にします。内部留保課税にあたっては、賃上げ分を控除し、大企業の賃上げも促進します。

――人手不足が深刻なエッセンシャルワーカーの賃上げが急務です。国が決めている公定価格や報酬の見直しなどでケア労働者の賃金を引き上げます。建設や運輸に携わる労働者の役割に見合った大幅な賃上げを実現します。

――官公需で働く人の賃上げなど労働条件を良くする公契約法(条例)をつくります。

――元請け大企業による下請け単価たたき、ピンハネを厳しく規制し、中小企業で働く人の賃上げを保障します。

●賃上げと一体に、労働時間を短縮し、「自由な時間」を増やします

 日本のフルタイム労働者の労働時間は、ヨーロッパの主な国と比べて年間300時間も長く、「過労死」がいまだに大問題になっています。労働時間を「減らしたい」57%、「現状のままが良い」32%、「増やしたい」11%、全労連などが昨年末に行った調査結果です。高市政権の労働時間の規制緩和は「自分の時間を大切にしたい」「健康を維持したい」という労働者の切実な願いに背くものです。

――「自由時間拡大推進法」をつくり、「1日7時間、週35時間制」に移行することを国の目標にし、中小企業支援とともに、介護、教育、建設、運輸などの人手不足の分野への対策など、国が移行計画を策定します。

――時間外・休日労働の上限を規制し、1日2時間を超える残業割増率を50%に引き上げます。連続出勤・休日出勤規制を強化し、「サービス残業」を根絶します。

――年次有給休暇を最低20日に増やすとともに、すべての職場で有給の傷病・看護休暇を実現します。

――裁量労働制を抜本的に見直し、残業代ゼロ制度を廃止します。

――定員増・業務削減などで、教職、公務、ケア労働の長時間労働を減らします。

――「1日8時間」の原則さえ骨抜き・形骸化をねらう労働基準法大改悪に反対します。

●「非正規ワーカー待遇改善法」を制定します

――不当な雇い止め、解雇をなくし、非正規ワーカーの雇用の安定をはかります。

――「同一価値労働同一賃金」、「均等待遇」を徹底し、非正規ワーカーへの差別・格差をなくします。

――国、自治体が率先して非正規雇用の待遇改善をすすめます。

(2)消費税減税、社会保障と教育の予算を増やし、暮らしに安定を

 自民党政治は、税の不公正を拡大し続けてきました。消費税増税を繰り返し、庶民の負担を増やす一方で、大企業と大株主には減税と優遇を拡大してきました。大企業減税は、年間11兆円を超え、所得税は最高税率が引き下げられただけでなく、株主優遇の税制で所得が1億円を超えると逆に負担率が下がる不公平が続いてきました。そのうえ社会保障や教育予算は削減と抑制が続き、不公正・不公平を拡大させてきました。税の不公正をただし、とるべきところからとり、社会保障、福祉、教育への公的支出を増やし、暮らしの安心を広げる、暮らし応援の政治に転換させます。

●税制の改革

――消費税の廃止をめざし、緊急に5%に減税します。

――小規模事業者やフリーランスを苦しめるインボイス制度を廃止します。

――家賃減税制度を創設します。

――ガソリン・軽油の暫定税率廃止のため、安定財源を確保します。

――大企業・富裕層優遇の税制をあらため、応分で公正な負担を求めます。

――大軍拡を進めるための軍拡増税を撤廃し、「防衛特別所得税(仮称)」の導入を中止します。

●社会保障の改革--高齢者、現役世代、若い世代の安心のために

 社会保障は憲法25条にもとづく国民の権利であるのと同時に、経済の重要な部分を占めています。ところが、自民党政治は、年金削減や医療・介護の負担増を繰り返し、暮らしと権利をまもる土台はこわされ、家計の所得は減り、消費や景気に大きなマイナスとなりました。日本共産党は、自民・維新政権がねらう社会保障のさらなる改悪に反対し、高齢者も現役世代も若者も安心できる制度にします。

――診療報酬をさらに増額し、医療の危機打開をすすめます。その際、患者負担増にさせないために国費を投入します。OTC類似薬の負担増、高額療養費の負担増案“復活”などに反対し、窓口負担の軽減をすすめます。公費1兆円を投入し、均等割・平等割を廃止して、国民健康保険料(税)を引き下げます。マイナ保険証の強制をやめ、健康保険証を存続させます。

――介護保険の利用料2割負担の拡大など自維政権が検討する改悪に反対し、給付の拡充、利用料・保険料の減免をはかります。介護保険の国庫負担割合(現行25%)を35%に引き上げ、介護報酬の大幅増額や自治体への支援を行い、介護の危機を打開します。

――マクロ経済スライドを撤廃し、物価や賃金に見合って年金額を引き上げます。300兆円以上もためこんでいる年金積立金を計画的に給付の維持、拡充に充てていきます。高所得者の保険料を頭打ちにする優遇策を見直し、応分の負担を求めます。低年金の底上げ、最低保障年金の導入など、「頼れる年金」にするための改革をすすめます。

――2013~15年に政府が行った生活保護削減を「違法」とした最高裁判決に従い、すべての被害者への謝罪と全額補償を行うことを求めます。引き下げられてきた生活保護基準を復元・増額し、保護申請の門前払いや扶養照会などを改めます。

――障害児者の福祉・医療は所得制限をなくし無料にします。障害年金や手当の認定基準や認定システムを見直し、所得制限を廃止して、支援の必要な障害者に公平に支給される制度にします。

●教育

――大学などの学費値上げは中止し、半額に引き下げ、入学金は廃止します。世界最低水準の教育予算を改め、学費が安いか無償のヨーロッパ諸国の状況に近づけます。給付奨学金を多くの学生が成績要件なしで受けられるようにします。

――「高校無償化」を、私立高校の入学金、施設整備費に広げます。

――「学校給食無償化」が今春から始まる予定です。各地で無償化を求めてきた国民の運動の成果です。日本共産党は国会で“現行法でも無償化は可能”という政府答弁を引き出し、無償化の波を全国に広げました。中学校への拡大、単価引き上げによる質の保障を求めます。教材費の公費負担など義務教育の無償化をすすめます。

――教員の深刻な長時間労働と教員不足を、授業に見合った教員基礎定数の抜本増、残業代の支給によって解決します。

――子どもの不登校は、子どものせいでも、保護者の甘やかしのせいでもありません。不登校は多くの子どもが心の傷をおっている、「いのち」の問題です。(1)子どもの理解と休息・回復を対応の中心にすえ、子どもも保護者も安心できる支援を広げます。(2)10年で3倍という急増の背景にある、この間すすんだ学校での過度な競争と管理をやめ、子どもを人間として大切にする学校にします。

――小学校から高校まで30人学級にし、教育条件の底上げをはかります。「少子化だから仕方ない」という政権が主導する乱暴な学校統廃合は、子どもにも地域の存続・発展にも深刻です。統廃合の押し付けに反対し、少人数学級にして地域に学校を残します。

●財源提案

――消費税減税や社会保障・教育予算拡充などの恒常的な施策のために必要な財源(年間30兆円規模)は、大企業や富裕層に応分の負担を求めて格差と不公正を是正する税制改革や、軍事費や大企業補助金の削減などの歳出の改革によって、確保します(表参照)。

――高市内閣が「責任ある積極財政」を看板に、実際には大軍拡や大企業への補助金の大盤振る舞いなど、「無責任な放漫財政」を進める中で、国債金利は数十年ぶりの高さとなり、財政への不安から円安も急激に進んでいます。安易な国債増発に頼るのでは、格差と不公平を是正できないうえに、いっそうの物価高騰などによって、暮らしの危機をますます深めてしまいます。

2、「力の支配」を公言するトランプ米政権に追随する大軍拡・戦争国家づくりを許さない--憲法9条を生かした外交の力で平和な日本とアジアを

 「力の支配」を公言し、国際秩序を壊すトランプ政権に追随し、「日米同盟絶対」で思考停止に陥ったまま、米軍とともに戦争するための大軍拡・戦争国家づくりに暴走して良いのかが問われています。

(1)アメリカいいなりの「戦争国家」づくりをやめ、「平和国家」に

 憲法違反の集団的自衛権行使を容認した安保法制強行から10年、それを軍事面で可能にする「安保3文書」策定から3年が経過しました。「安保3文書」は5年間で軍事費を国内総生産(GDP)比2%に倍増する方針を掲げましたが、高市政権は今年度、これを2年前倒しで達成してしまいました。政府はそれでも足りないと、今年中に「安保3文書」を改定し、GDP比3・5%にするなど、さらなる異次元の大軍拡に突き進もうとしています。

 「敵基地攻撃能力」保有として、東アジアの広範囲に届く長射程ミサイルを大量配備し、「ミサイル列島化」しようとしています。さらに、自衛隊による「敵基地攻撃」を、事実上米軍の指揮・統制下で実行するという主権放棄の仕組みづくりも進んでいます。この「戦争国家」づくりの唯一最大の口実である「抑止力」論は、軍事的な恐怖を与えることで抑え込むというものです。そうすれば相手も恐怖で応えることは必至で、まさに果てしない大軍拡競争に陥ってしまうだけです。

 軍事費の突出は、大増税や他の予算の大削減、国債の大量発行など、国民生活も経済も破綻に導きます。

――平和も暮らしも壊し、“亡国の道”につきすすむ、軍事費の大増額に反対します。

――集団的自衛権行使容認の閣議決定と安保法制を廃止します。

――「安保3文書」の改定を許さず、同文書の撤回を求めます。

――憲法に反し、「専守防衛」も投げ捨て、戦火の恐怖をもたらす長射程ミサイルの配備やそのための弾薬庫増設に反対します。

――「防衛特別所得税」などの軍拡増税をやめさせます。米軍への思いやり予算をなくします。

――高市政権は、「安保3文書」改定で、「国是」としてきた「非核三原則」を放棄しようとしています。政府高官からは「核保有」発言まで飛び出しました。絶対に許すことはできません。非核三原則を守り抜き、法制化をすすめます。

――核兵器の使用を前提とするアメリカの「核抑止力」依存をやめ、唯一の戦争被爆国の政府として、核兵器禁止条約への参加を決断することを求めます。

――高市政権は、殺傷武器の無制限輸出を可能にしようとしています。武器輸出の全面解禁を許さず、かつて「平和国家」として堅持するとしてきた武器輸出禁止の道に戻します。“軍需産業のもうけ”のために、「平和国家」としての国際的地位も名誉も投げ捨てる、「死の商人国家」は許せません。

――国民を監視し、基本的人権を侵害する「スパイ防止法」に反対します。

――憲法9条を守り抜き、改憲策動に断固反対します。

――日米安保条約を廃棄し、日米友好条約を締結します。

(2)沖縄の米軍新基地建設を中止し、日米地位協定の抜本改定を

 米軍辺野古新基地建設は、政治的にも技術的にも、財政的にも破綻しています。現在のペースでは軟弱地盤の改良工事だけで20年かかります。埋め立ての土砂投入量は全体の約17%にもかかわらず、工事費はすでに総額の9割に達しようとしています。中止しかありません。

――辺野古新基地建設を中止し、普天間基地は即時閉鎖・撤去します。

――米軍犯罪など横暴勝手の根本にある日米地位協定を抜本改定します。

(3)日本共産党の平和外交の提言と野党外交

 日本共産党は2024年4月、東南アジア諸国連合(ASEAN)と協力して東アジア規模での平和の地域協力の枠組みを発展させるための「東アジア平和提言」を発表し、その実現のために全力をあげてきました。

 軍拡競争や軍事ブロックによる対立では平和は決してつくれません。特定の国を排除せず、地域のすべての国を包摂する枠組みをつくり発展させてこそ、平和への道が切り開かれます。

 日中関係の前向きの打開をはかる点でも、日中国交正常化当時の共同声明や2008年の日中首脳会談で合意した「互いに協力のパートナーであり、互いに脅威とならない」という原則に立ち返ることが重要です。日本共産党はその立場から、さまざまな機会をとらえて中国側に直接、言うべきことはしっかり言いながら、日中関係を前に動かすために力をつくしています。

――ASEANと協力し、対話と協力の外交で平和な東アジアをつくります。

――「互いに脅威とならない」の合意の立場で、日中関係を前向きに打開します。

3、ジェンダー平等をすすめ、一人ひとりの権利、生き方と尊厳を尊重する政治に

(1)ジェンダー逆流をはね返し、平等を前進させる政治に

 選択的夫婦別姓をはばむために通称使用の法制化が持ち出されるなど、ジェンダー平等への逆流が起こっています。日本共産党は、誰もが人間らしく尊厳をもって生きられるジェンダー平等社会を求めるねばり強い運動に連帯し、この本流を広げるために力を尽くします。

●選択的夫婦別姓、同性婚の早期実現へ

 夫婦同姓の強制がアイデンティティーの喪失や経済的不利益など深刻な問題をもたらしています。ところが高市政権は突然、「通称使用の法制化」を持ち出しました。これでは問題を解決しないどころか「二つの名前」を悪用した犯罪にもつながるとして1996年の法制審がしりぞけ、決着がついた問題です。

 同性婚訴訟は五つの高裁が同性婚を認めない民法は違憲との判決を出しています。

――選択的夫婦別姓を今すぐ実現します。

――同性婚を認める民法改正を行います。

●男女賃金格差の是正、職場におけるジェンダー平等を

――男女賃金格差の原因である非正規との格差を明確にするため、情報開示項目を増やし、正規雇用男性に対する、正規雇用女性、非正規男性、非正規女性の数値を開示させます。

――企業に、賃金格差是正の計画策定と公表を義務づけ、政府がそれを監督・奨励する仕組みをつくります。

――実質的な女性差別を横行させている間接差別をなくします。男女雇用機会均等法を抜本的に改正し、間接差別の禁止、同一価値労働同一賃金の原則を明記します。

――ハラスメントを包括的に定義し、明確に禁止する法整備を行い、ILO(国際労働機関)190号条約の批准をすすめます。

●ジェンダーに基づく暴力をなくし、リプロダクティブ・ヘルス&ライツはじめ女性の権利が尊重される社会に

――避妊薬と緊急避妊薬、中絶薬を安価でアクセスしやすくします。刑法の堕胎罪や母体保護法の配偶者同意の要件を廃止します。「生理の貧困」を根絶します。学習指導要領の「歯どめ規定」をなくし、包括的性教育をおこなえるようにします。

――性暴力被害者支援ワンストップ支援センター予算を抜本的に拡充し、根拠法を制定します。

――あらためて日本が「性売買大国」であることが浮き彫りになっています。性を売る側を非処罰化して支援・保護し、買春者に罰則を科すなど、売防法改正をはじめ関連法を整備します。

――女性支援法に基づく支援体制の強化・拡充をはかります。

――パリテ(男女議員同数化)に取り組みます。民意をただしく反映し、女性議員を増やす力にもなる比例代表制中心の選挙制度に変えるとともに、政党に一定割合の女性候補者擁立を義務づけるなど、クオータ制の導入をすすめます。

――女性差別撤廃条約選択議定書は、条約が保障する権利が侵害されたときに、国連差別撤廃委員会に通報して救済を申し立てることができる制度で、すでに115カ国が批准しています。日本は、国連から批准するよう勧告され続けています。早期に批准します。

(2)子どもの権利を大切にし、子育てを応援する政治へ

――子どもの権利条約に基づいて、子どもの人権保障をすすめます。独立性のある子どもの権利擁護・救済機関を国として設立します。子どもに影響を及ぼすすべての事柄について、子どもの意見表明の機会と意見の尊重、子どもと子どもに関わる大人たちへの権利条約の普及・研修をすすめます。

――一人ひとりの子どもが大切にされる保育所、学童保育所への条件整備をすすめます。保育の配置基準の抜本的引き上げ、処遇改善で保育士を増やします。学童保育の待機児童をなくし、指導員の複数配置、処遇改善をすすめます。

――物価高の下、子どもの貧困が深刻になっています。高校卒業までの子ども医療費無償化を国の制度として実施します。ひとり親家庭の児童扶養手当を第1子から拡充します。

――家族的責任と働くことを両立できる労働のルールがどうしても必要です。なによりゆとりをもって子どもと過ごせるための労働時間短縮、だれでも安心して利用できる育児・介護休業制度への改善をはかります。

――26年度実施予定の医療保険料への「子ども・子育て支援金」上乗せは筋違いであり、低所得者ほど重い負担になります。実施を中止し、政府の責任で別の財源を確保します。

(3)「人口減少社会」問題にどう対応するか

 「人口減社会」問題にどう対応するかは、日本が直面する重要な問題です。

 経済的・社会的事情などで、将来の人生を自由に選択できなくなっていることが根本にあります。子育てにかかる重い経済的負担を軽減する、物価高騰に負けない賃上げを実現する、労働時間を短縮し、働く人の自由な時間を増やす、非正規ワーカーへの差別をなくす、ジェンダー平等をすすめ、女性に家事、育児を押しつける不平等をなくすなど、生きにくい社会を変えることが求められます。

 結婚するか、子どもを産むかは、あくまで個人の選択の自由であって、国が介入することではありません。「少子化対策」などと言いながら、国民に「子どもを産みなさい」というプレッシャーをかけるようなことはやってはなりません。

 この間、政府がすすめている児童手当拡充や大学授業料無償化などの「3人目から支援」は、重い経済負担のために子どもをもつこと自体をためらう人への支援にならないばかりか、理不尽な線引きで国民に分断をもちこんでいます。1人目であろうと2人目であろうと、お金の心配なく子育てができる環境を整備することが必要です。

4、政治の闇と腐敗をただす

(1)統一協会と自民党との黒い癒着の全貌解明を

 自民党と統一協会の癒着の関係がまた明らかになりました。韓国に本部を置く統一協会の内部文書「TM特別報告」によると、高市早苗首相の名前が32回も登場。「高市氏が自民党総裁になることが天(統一協会のこと)の最大の願い」などと記述されていました。

 2021年の総選挙のさいには、自民党だけでも290人の候補者を統一協会が支援していたこと、安倍元首相殺害事件後、多くの国会議員が統一協会から逃げ出そうとするなかで、自民党の幹事長代行を務める萩生田光一氏は「私は大丈夫。なにも問題ないから心配しないで」と伝えていたことなどが明らかになりました。

――自民党と統一協会の癒着の全貌解明を求めます。自民党として改めて責任ある再調査をすべきです。

――選挙などを通じて統一協会とかかわった議員は国民に謝罪し、責任を明確にしなければなりません。

(2)裏金問題の真相解明、企業・団体献金の禁止を

 2024年の総選挙、2025年の参院選で自民党が大敗した最大の原因は裏金問題でした。ところが、高市首相は、裏金にかかわった議員を、党三役や政務官に起用し、「丁寧に説明責任を尽くしてきた」などと開き直っています。裏金の温床となってきた企業・団体献金を禁止すべきだと問われて、「そんなことより議員定数の削減を」などとまったく反省の色がありません。

 それどころか、高市氏自身が代表を務める政党支部が、法律の上限(750万円)を超える1000万円の企業献金を受けていたことが判明。日本共産党の国会での追及に、超過分は返金したと答える一方で、「政党支部は私一人でやっているわけではない」「高市早苗への献金ではない」などと釈明しています。しかし、2005年から2024年までの7回の総選挙で、この政党支部から高市氏自身が合計6474万円の献金を受けており、高市首相の釈明は成り立ちません。

 日本共産党は政治への国民の信頼を取り戻すためにも、企業・団体献金の即時全面禁止をもとめて奮闘します。

――裏金事件の真相解明と責任の明確化を求めます。

――企業・団体によるパーティー券購入を含む企業・団体献金を全面禁止します。

――国民の血税を政治家が分け取りする政党助成制度を廃止します。

(3)民意を切り捨てる議員定数削減は許しません

 自民党と日本維新の会は「1割を目標に衆議院議員の定数削減」を合意し、1年以内に結論が出ない場合、小選挙区25、比例代表20をそれぞれ自動的に削減することを決めています。

 議員定数を含め国会や選挙のあり方は、民主主義の根幹をなすものです。議員定数「自動削減」法案は、議会制民主主義を否定する暴挙であり、断じて許されません。

 日本の国会議員数は、OECD(経済協力開発機構)38カ国のなかで、下から3番目の36位であり、議院内閣制をとる国では最も少なくなっています。議員定数をさらに削減するということは、民意をそれだけ切り捨てることにほかなりません。

――民意を切り捨てる議員定数削減を許さず、民意を正確に反映する選挙制度を実現します。日本共産党は、現行の衆院小選挙区制を廃止して、「全国11ブロックごとの完全比例代表制」にする改革を提案しています。

5、暮らしの安心と豊かさを進める政治に

(1)気候危機打開へ--正面から取り組む政治に

 国連は、気候危機の回避に不可欠な「1・5度目標」達成のために、世界全体の温室効果ガス排出量を2035年までに60%削減(19年比)することが必要としています。先進国・排出大国など各国が野心的目標をもち対策を加速させることが強く求められています。

――2035年度までに13年度比75~80%削減(19年度比71~77%削減)をめざします。

――削減目標と計画策定を閣議決定だけで行うやり方を根本的に改めます。気候危機打開基本法の制定などで、専門家の英知結集、市民参加を保障し、国会で審議・決定するようにします。

――石炭火力からの計画的撤退をすすめ、30年度にゼロにします。

――大胆な再エネ導入で、2035年度の電力比率を8割とし、40年度までに100%をめざします。

――再エネの優先利用の原則を確立し、大手電力会社が再エネ電力の導入にブレーキをかけることや、太陽光をはじめ再エネ発電の出力抑制を中止させます。

――農地でのソーラーシェアリング、小規模バイオマス発電の普及など、脱炭素と結びついた農業・林業振興をすすめます。中小企業の脱炭素化支援を強化します。再エネ導入の障害となっているメガソーラーや大型風力などのための乱開発をなくす規制を強化します。

(2)原発再稼働、新増設に反対し、原発ゼロの日本をめざします

 世界のマグニチュード6以上の地震の2割は日本で起きています。地震、津波、火山など大規模災害が歴史上繰り返されている日本列島で原発を稼働させることは、命と健康、地球環境に重大なリスクを及ぼします。東京電力福島第1原発の大事故とその多大な被害を忘れたかのように、異質の危険をもつ原発を稼働させることは許されません。

 中部電力が、浜岡原発再稼働の認可申請で、地震データを改ざんしていたことが、内部告発で明らかになったことは深刻です。浜岡原発だけでなく、原子力規制のあり方が問われます。原発を稼働させたい電力会社のデータに依拠して再稼働の審査が行われ、内部告発がなければ、偽造データで再稼働が認可されていたのです。「世界一安全」どころではありません。

――原発の再稼働、新増設に反対し、原発ゼロの日本をめざします。

(3)農業と農村の再生、食料の安定供給、第1次産業の振興に取り組みます

 わが国の食と農はかつてない危機に直面しています。一昨年来の「令和の米騒動」は、主食さえまともに供給できない政府の姿をあらわにしました。農業の中心的な担い手(基幹的農業従事者)はこの5年間で25%減少し、70歳以上が55%を占める事態です。食料自給率は先進諸国で最低の38%に低迷したままです。地球温暖化等で世界の食料需給がひっ迫するもとで、その危うさはあきらかです。

 「食料は外国から買えばいい」「競争力のない農業はいらない」という考え方で、農産物の際限ない輸入自由化、農業保護の削減、農業の大規模化や工業化を推進してきた歴代自民党政権の農政の結果にほかなりません。自民党農政の方向を大本から転換し、農業を基幹産業に位置付け、食と農の安心を取り戻します。

――米の市場まかせをやめ、ゆとりある需給計画のもと、米の生産と備蓄量を拡大します。

――生産者には再生産可能な所得・価格を保障し、手ごろな価格で消費者に提供します。

――ミニマムアクセス米の米国枠の拡大や主食枠の拡大に反対します。

――農業の担い手政策を基本からあらため、次世代の農業者の確保・育成を「続けたい人、やりたい人」すべてを対象に国家プロジェクトとして取り組みます。

――「新規就農者総合支援法(仮称)」を制定し、生活費、農地や住宅、販路の確保など、新規農業者の定着まで、総合的支援を国の責任で取り組みます。

――市民農園や体験農園、学校福祉農園など多様な形態の担い手を支援します。

――農業を国の基幹産業に位置付け、食料自給率50%を早期に回復し、60%をめざします。

――輸入自由化路線を転換し、食料主権を回復します。

――有機農業など人と環境にやさしい農業、循環型の持続可能な生産を拡大します。

――米や水田にかかわる予算の1兆円増など、農林水産予算を抜本的に拡充します。

――森林の持続可能な経営管理に取り組みます。

――自然と調和した漁業・水産業をすすめ、漁業者の所得を確保し、漁村経済を再生します。

(4)物価高に苦しむ中小企業を支え地域経済を活性化します

 昨年の企業倒産は12年ぶりに1万件を超え、その7割以上が小規模事業者です。円安・物価高倒産も過去最多を更新するなど、高市政権の下で中小企業は大変な困難に直面しています。

――中小企業予算を抜本的に増額するとともに、政策金融と信用保証制度を強化し、中小企業の資金繰りを確保することが緊急に求められています。過酷な負担となっている中小企業の社会保険料の猶予・軽減制度を整備します。

――買いたたきによる「下請け」いじめなど、大企業の横暴から中小企業を守るルールを強化します。

――農商工連携、住宅リフォーム支援で中小企業の仕事づくりを後押しして地域経済を活性化します。産業集積・町工場への固定費補助などの直接支援で日本のモノづくりをまもり、産業集積を振興します。

――「中小企業・小規模企業振興条例」の制定を推進し、地域中小企業政策を発展させます。

(5)住民の命、暮らし最優先に、災害に強い社会と国土をつくります

●被災者の生活となりわいの再建のために、国の支援を抜本的に強めます

――避難所の衛生、食事、プライバシー、ジェンダーへの配慮などを抜本的に改善します。避難所に限らず自宅避難者をふくめ、人間らしい避難生活を確保し、災害関連死の防止をはかります。

――住宅の被害認定は住まいとしての機能喪失の度合いを基本とし、被災住宅の改修・再建を実質的に支援する水準に被災者生活再建支援金を引き上げます。

――国は通知やマニュアルの実行を自治体任せにするのでなく、被災者と被災地の実情を直接把握し、国の責任で必要な支援を行うよう改善します。

――災害・防災対策にジェンダーの視点を徹底します。

――中小商工業者や農林漁業者の事業の再建に対する支援をつよめます。

●乱開発を規制し、災害に強いまちづくり、国土づくりをすすめます

――開発にあたっては、災害時の危険に対する評価を厳格に実施し、開発規制や適切な管理を実行させます。

――石油コンビナートなどの防災対策は、事業者まかせにせず、国が責任を持って安全を確保します。

●防災体制を強化します

――地震・津波や火山活動、気象などの観測・監視、調査研究に必要な体制を強化します。

――防災対策を担う地方自治体などの人材確保と体制の充実をはかります。

――被災者支援に福祉を位置づけるとともに、医療や福祉の基盤を強化します。

(6)デジタル化やAIの進歩を国民のために--法整備でリスクをなくし、暮らしと経済に役立つ活用を

●マイナ保険証の押しつけをやめ、保険証の復活を

――マイナンバーカードと保険証や運転免許証との一体化の押しつけをやめさせ、健康保険証を存続させます。

――いままでの保険証の代わりとなる資格確認書は、高齢者・障害者にとどまらず、マイナ保険証を持っている人を除外せず、全員に国の責任で交付します。

――デジタル化の推進と個人情報保護強化は一体です。個人情報保護法の改悪に反対し、真に個人情報を保護する改正を実行します。

――地方自治を無視した自治体へのデジタル化押しつけをやめ、個人情報保護条例を復活させて本人の同意なき個人情報移転などを防ぎます。

――情報漏えいやトラブルの原因解明と責任追及、被害者への補償などの規定を整備します。

●安心して活用できるAIのルールづくりをすすめます

 AI(人工知能)の活用の大前提は、個人情報を保護し、安心と信頼を確保することです。EU(欧州連合)ではAI規制法を制定し、リスクのレベルに応じて使用禁止や厳格な管理を適用しています。

――日本版AI規制法を制定して、リスクに応じた厳格な管理を行い、偽情報を排除する仕組みをつくります。

――軍用ドローンや無人戦闘機など、AIの軍事・安全保障分野での使用に反対します。

――著作権法やデジタルプラットフォーム取引透明化法を改正して、プラットフォーマーやAI事業者に社会的責任を果たさせます。

――経済安全保障を名目とした半導体産業への巨額の補助金投入は見直します。

(7)“住まいは人権”の住宅政策に転換し、安心して暮らせる住宅を

 東京はじめ大都市部を中心に住宅価格が異常に高騰し、家賃の値上げも深刻です。住まいは生活の基本であり、憲法25条が保障する生存権の土台です。安心して暮らせる住まいの提供は、国の責任です。

――家賃減税・家賃補助制度をつくり、住宅費を軽減します。欧州諸国では、住宅ローン減税と家賃補助の2本立てで住宅支援を行っていますが、日本には家賃負担へのまともな支援制度がありません。住宅ローン減税(年間8000億円規模)と同程度の規模で家賃減税・家賃補助制度を創設します。高額所得者や高額家賃を除き、家賃が所得の2割を超える人に対して、超過分の最大15%を減税します。例えば、13万~15万円の家賃を払っている平均的勤労者世帯(年収500万~600万円程度)だと年12万円の減税です。

――家賃減税では十分支援ができない世帯を対象に、家賃補助制度を「月1万円、200万世帯」規模で創設し、順次拡大していきます。

――公的住宅の建設・供給を再開します。

――価格高騰を招いた規制緩和と大規模再開発を見直し、住宅投機を規制します。投機目的の住宅転売など不動産投機を規制します。

――住宅価格高騰をもたらした、国家戦略特区などの指定を見直します。

――自治体が、まちづくりや都市計画、住宅価格安定などの観点から、タワーマンションの新規建設などを規制できるようにします。

(日本共産党は、より詳細な政策を100項目の「各分野の政策」として、ホームページ上に公開します。)