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2026年1月22日

安倍氏銃撃 被告に無期

奈良地裁 統一協会で家庭崩壊「遠因」

 安倍晋三元首相が参院選の街頭演説中に銃撃されて死亡した事件の公判で奈良地裁(田中伸一裁判長)は21日、殺人罪などで起訴された山上徹也被告(45)に求刑の通り無期懲役の判決を言い渡しました。

 山上被告は2022年7月8日、奈良市の近鉄大和西大寺駅前で演説中の安倍氏に近づき、手製パイプ銃で襲撃しました。初公判で山上被告は、起訴内容について「全て事実です。私がしたことに間違いありません」と述べていました。

 量刑の理由について、判決は「極めて危険で悪質性の高い犯行態様によって被害者の生命が失われ、公共の静穏や安全も大きく侵害された」と指摘。高い殺傷能力を有する複数の手製銃をつくり、標的とした人物を確実に殺害するための準備に約1年をかけたことからも「計画性は極めて高い」と強調しました。

 犯行に使われた手製銃の法解釈に関しては、銃刀法が規定する「拳銃等」と同様だとして「(発射罪と所持罪の)両罪が成立する」と認定しました。

 山上被告の母親は統一協会(世界平和統一家庭連合)の信者で、夫の生命保険金などで計約1億円を献金して02年に自己破産しました。母親の信仰に強く反対していた山上被告の兄は、15年に自死しています。

 そうした家庭環境で激しい葛藤を抱えるなどした境遇について、判決は「犯行の背景や遠因となった」と認める一方、人の殺害を計画して実行するという意思決定に至ったことは「大きな飛躍があり、生い立ちの影響を大きく認めることはできない」と断じました。