雪の山を登ってポスター張り、吹雪の中で演説、大雪で相次ぐ事故…。同じころに報じられていました。1990年に実施された総選挙時のことです▼以来36年ぶりに真冬の解散・総選挙が行われます。しかも前回から1年3カ月足らずの唐突さで列島は準備に大わらわ。雪国や寒冷地では投票率の低下も懸念されています。国民の最も重要な権利の行使である選挙、国権の最高機関である国会を、こうまで軽んじるとは▼なぜ今なのか。そう問われた高市首相は、自分が総理大臣で良いのか国民に信を問う、それしかないと。ならば、自身がやろうとしている政治を国会論戦を通じて堂々と明らかにし、民意を問えばいい▼自分には高い支持率があるから、今なら勝てるとの思惑があるのでしょうが、いかにも姑息(こそく)で身勝手なやり方です。そこには政治とカネの問題や統一協会との癒着、物価高の失政で少数与党に追い込まれた反省もありません。それどころか自身をはじめ、それを隠すたくらみさえ▼90年総選挙の際に、自民党は前年に導入した消費税の「見直し」を突然もちだしました。批判が強かったためで、食料品の非課税などを口にしたものの結局はやらずじまい。選挙目当てだったことがみえみえに。今回も高市首相は後ろ向きだった消費税の減税を公約にするといいますが、全党一致ですぐにでも踏み出せるはず▼「自分たちで未来をつくる選挙」と名付けた首相。政権が未来も希望も示せない今、それを託せる党を押し出す時です。
2026年1月21日

