自民党や日本維新の会などの国会議員が今月初めにイスラエルを訪問し、ネタニヤフ首相らと会談したことに強い批判が上がっています。同国によるパレスチナ・ガザでのジェノサイド(集団殺害)を事実上容認し、加担することになるからです。
イスラエルを訪問したのは、自民党の小野寺五典安全保障調査会長や日本維新の会の青柳仁士衆院議員らです。ネタニヤフ氏とはエルサレムで6日に会談しました。
■歓迎・感謝される
イスラエル首相府のX(旧ツイッター)やホームページには、小野寺氏がネタニヤフ氏と握手する写真や同首相を中心にした議員十数人の集合写真が掲載され、「首相は訪問中の(日本の国会議員の)代表団を歓迎し、戦争の間ずっとイスラエルを支援してくれたことに謝意を表した」と記されています。
ネタニヤフ氏には、国際刑事裁判所から2024年11月に、ガザでの人道に対する罪と戦争犯罪の容疑で逮捕状が出ています。小野寺氏らがそうした人物と握手したり、記念写真を撮ったりする行為は、国際法を無視し、同氏を免罪することになります。
イスラエルに対しては、国際司法裁判所が24年7月に同国のパレスチナ占領を国際法違反とする勧告的意見を出しています。国連人権理事会の独立調査委員会は25年9月、ガザでのイスラエルの行為をジェノサイドと認定しています。小野寺氏らの訪問は、こうした国際法違反の非人道的行為を繰り返すイスラエルを日本は支援しているという政治宣伝になりました。
■「実用」兵器を導入
小野寺氏はXへの投稿で今回の訪問の目的について「イスラエルはミサイル防衛やサイバー、ドローン分野でも世界の先端技術を有しており、今後の日本の安全保障政策を検討する上で役立つ」「実用性が高い知見を多々収集し、日本の防衛政策にも活(い)かして参ります」としていました。
高市早苗・自維政権は26年度予算案で、無人攻撃機などドローンを大量取得しようとしています。イスラエル製ドローンも候補です。
イスラエルは、25年10月に停戦が発効した後もガザで攻撃を続けています。ガザの保健当局によると、停戦発効後のパレスチナ側の死者は450人以上に上っています。イスラエルのガザへの大規模攻撃が始まった23年10月以降では、死者は7万1000人を超えています。
こうした攻撃にイスラエル製ドローンも使用されています。高市政権がこれを「実用性が高い」などといって日本に導入することは、道義的にはもちろん、平和憲法を持つ国として絶対許されません。
小野寺氏とともにイスラエルを訪問した自民党の松川るい参院議員はXで、日本が参考にすべき同国の「防空システム」は攻撃用ではないと弁明しています。しかし、どんな兵器であろうと、その購入はイスラエルの軍需産業をもうけさせることになります。
政府は23年10月以降、同国製兵器をすでに計241億円分購入しています(「東京」9日付)。これ以上の加担は一切やめるべきです。

