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2026年1月16日

主張

浜岡原発の不正
中部電力に原発扱う資格なし

 中部電力が浜岡原発(静岡県)で、想定される地震の最大の揺れ(基準地震動)のデータを意図的に操作していました。原発の耐震性を土台から揺るがす事態です。原子力規制委員会による安全審査の前提を根底から覆すデータの捏造(ねつぞう)です。中部電力に原発を扱う資格はありません。

 規制委は14日、審査の中止と中部電への立ち入り検査実施などを決めましたが、規制委の審査のあり方そのものも問われています。

■不正見抜けぬ審査

 浜岡原発の基準地震動は、さまざまな条件を設けて算出した地震波の平均に最も近いものを用いると説明されていました。しかし実際は、都合のよい地震波を選んでいました。再稼働を急ぎ、審査を通すことが不正の動機とされ、少なくとも2018年以前から行われていました。長年にわたる不正であり、一担当者でなく組織的なものです。中部電は不正の全容と組織の責任を明らかにするとともに、浜岡原発の再稼働を断念すべきです。

 不正が発覚したのは、25年2月に規制委に外部から情報提供があったからです。この時点ですでに規制委は、中部電が示した浜岡原発の基準地震動を認めていました。規制委が不正を見抜けなかったことは重大です。電力会社が示すデータの真偽を判別できないのでは、規制委の審査に「合格」しても安全は何ら保証されないことになります。

 原発をめぐるウソやごまかしは繰り返されてきました。20年には日本原電敦賀原発2号機(福井県)の審査で地質データが書き換えられていました。00年代には、東京電力の炉内設備の損傷隠しや検査に合格するためのデータ偽装、北陸電力志賀原発(石川県)での臨界事故隠し、敦賀原発での検査不正、中国電力島根原発での検査不備などが相次いで発覚しています。

 過去の例も今回も、原発の運転を妨げないための工程優先、ものを言えない企業体質の下で起こされたものです。電力会社がウソをつかないという「性善説」は通用しません。規制委が電力会社のウソを見抜く能力と仕組みを整備しなければなりません。

 浜岡原発だけでなくすべての原発について、データの信頼性を確認し、不正の有無を調査すべきです。

■原発ゼロの日本へ

 木原稔官房長官は、浜岡原発の不正を「国民の信頼を揺るがしかねない」と批判しました。しかし、高市早苗政権は、東京電力柏崎刈羽原発などを次々に再稼働させようとしています。

 規制委の審査の信頼性がくずれた下でも、再稼働と新規建設など原発の最大限活用をめざす政府こそ、国民の信頼を裏切るものです。国民と日本社会の安全に対する責任として、原発活用路線をきっぱりとやめるべきです。

 3月で東京電力福島第1原発事故から15年です。被害は甚大で、いまも帰還困難区域が広く残り、生活と生業(なりわい)の再建は途上です。この現実を直視し、原発ゼロの共同を広げ、財界言いなりで原発推進に走る高市政権に総選挙で審判を下し、原子力政策を転換させましょう。