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2026年1月10日

生活保護費補償「再減額」が判明

厚労省が提示

 国による2013~15年の生活保護基準の大幅引き下げを違法として処分の取り消しを命じた最高裁判決への対応として、厚生労働省が当時の生活保護利用者に支払う「追加給付」の詳細が、9日までに明らかになりました。日本共産党の田村貴昭衆院議員の求めに対する同省の提出資料で分かりました。

 それによると、食費や光熱費などにあてる生活扶助費の「追加給付」額は、「1級地―1」で夫婦子2人世帯で23万6千円、高齢単身世帯(75歳)で9万5千円などでした。「3級地―2」では、同じくそれぞれ18万4千円、7万6千円などでした。

 国は、生活扶助費の削減とともに各種加算も引き下げていました。加算分の「追加給付」の額も示しました。

 厚労省は、同判決への対応として、補償額を一部にとどめる方針を示して2025年度補正予算に計上。当時の全利用者に対して、最高裁判決で違法とされなかった「ゆがみ調整」と、違法とされた「デフレ調整」に代わる「高さ調整」を用いて、新たな減額処分の「新保護基準」を定めました。これをもとに「追加給付」として約10万円を算出していました。原告に限り、さらに約10万円を上乗せするとしています。

最高裁判決の趣旨に背く

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(写真)前田美津恵全生連副会長

 前田美津恵全生連副会長の話 物価高騰の中、生活保護利用者の命を守る現金給付が必要です。一日も早い支給が求められています。

 一方、厚労省が公表した「追加給付」は、保護費の大幅引き下げ処分を取り消した最高裁判決の趣旨に背く内容です。「ゆがみ調整」と「高さ調整」で再び減額処分をするなど許されません。「高さ調整」で減額する2・49%分は数値の根拠が不明確です。再び利用者をだまそうとしているのではないかと疑念があります。

 違法な減額処分を行った経過や理由も検証がなされていません。被害の全面的な回復とともに、再発防止の徹底検証と基準決定の新たな方法を求める運動を強めていく構えです。